絶景かな、絶景かな2015/03/30 19:22

今日は23℃ぐらいまで上がったみたいです。天気はピーカンというよりは、薄もやがかかった晴天。花曇りとでも言うんでしょうか。でも日差しは強かったですねぇ。

毎年恒例の花見。今年はまず六義園へ。

しだれ桜

どっちを向いても人・人・人。桜が多い庭園ではないし、今の時期しだれ桜以外に見るべき所もないので、10分ほどで退散。

そしてやってきました、大川端。スカイツリーってやつです。こんなに近くに来たのは初めて。

いつも出かける所と違って、川幅が広すぎて景色は大味です。


(一番の歌詞)
のぼりくだりの 船人が
櫂(かひ)のしづくも 花と散る

ここで歌われている「船人」ってのは、大学のボート部ですね。和船だと櫂(オール)は使わず、艪(ろ)か棹です。明治時代には隅田川でレガッタが開催されたりしていたんでしょうねぇ。エイトのオールが揃って滴がキラキラ輝いている様子が彷彿とします。

ユキヤナギ


カモメさん




桜橋の欄干




餌をやっている人がいるみたいで、群れをなして飛び回っています。

菜の花も満開

浅草の雑踏を避けて水上バスで浜離宮へ。

正面の水門から苑内に入って、将軍専用の船着き場のすぐ横に着岸します。



(『花』の三番の歌詞)
錦おりなす 長堤(ちょうてい)に
くるればのぼる おぼろ月

長堤越しではありませんが、浜離宮の松の木の彼方に上ったおぼろ月。

(三番の後半)
げに一刻も 千金の
ながめを何に たとふべき

これはもちろん、北宋の詩人蘇軾の七言絶句「春夜」から取った歌詞。

春宵一刻値千金   しゅんしょう いっこく あたい せんきん
花有清香月有陰   はなに せいこう あり つきに かげ あり
歌管楼台声細細   かかん ろうだい こえ さいさい
鞦韆院落夜沈沈   しゅうせん いんらく よる ちんちん 

鞦韆(しゅうせん)」というのはブランコのこと。日本の俳句では春の季語です。ここではブランコに乗る乙女もなく、夜がチンチンと更けていくんですが、ブランコってのはかなり色っぽい道具だったらしい。

まあそれは別の話で、「春宵一刻値千金」というとまず思い浮かぶのがこの芝居。大薩摩の語りと曲弾きが終わって幕が切って落とされると、舞台は南禅寺の三門です。大薩摩ってぇのは、浄瑠璃。ですが、なぜか細棹の三味線で、長唄の人がやっつけます。

五右衛門が「絶景かな、絶景かな・・・」
三門が迫り上がると下から後に五右衛門を釜ゆでにすることになるヒデヨシが姿を現し、五右衛門が投げた手裏剣を手水場の柄杓で受ける。そしてなぜか五右衛門の辞世の歌「石川や〜」を唱える。両者天地で見得を切って幕。ちなみに五三桐は秀吉の紋章。


浜離宮の新橋側の門の近くに、6本か7本きれいに桜が咲いていました。

ん?

てへっ

こんなことになっていました。