サザンカが咲きました2023/11/07 16:25

今朝方本当に久しぶりに雨が降りました。雨量は5ミリほど。サザンカはいつもの年だと10月には咲き始めるんですが、今年はかなり遅くなりました。









スヴェトラーナ・ザハロワの十八番を3つ。『ファラオの娘』、『ラ・バヤデール』、『白鳥の湖』から黒鳥のヴァリアシオン。ラ・バヤデールと白鳥は日本でも踊りましたねぇ。もう二度と来日することはないかな。

10/4 新国立劇場『修道女アンジェリカ』、『子どもと魔法』2023/10/05 11:14

昨日は二国の新シーズン開幕。プッチーニの『修道女アンジェリカ』とラヴェルの『子どもと魔法』のダブルビルを見てきました。スタッフ&キャスト、インタビューなどはこのページ。舞台写真はこちら
『修道女アンジェリカ』は三部作として作曲されて1918年にニューヨークで初演されたもの。『ジャンニ・スキッキ』の方がよく上演されるのかもしれませんが、『外套』よりは上演頻度が高いかな、そんな感じ。とにかく救いようのない暗い物語です。最後には救済されるような雰囲気もありますが、限りなくドン詰まりの悲劇。ストーリーは至極簡単明瞭ですが、その分心理劇の要素もあって、歌手の顔の表情まで見逃せない。公爵夫人の斉藤純子は代役だったそうですが、終始冷酷な態度と、ほんの一瞬アンジェリカに手を差し伸べようとする瞬間との対比が鮮やかだったように思えます。キアーラ・イゾットンはアンジェリカを持ち役にしているだけに、見事な演技と歌を披露してくれました。最後に毒杯を仰いだ瞬間に「大罪」を犯したことに思い至り、必死に祈りを捧げるあたりは涙ちょちょぎれ、イタリア演歌に堕する寸前でクラシック音楽に引き戻された感がありました。修道女たちの合唱もお見事。演出の粟國淳は二国の舞台機構をフルに活用しながら、オーソドックスな舞台づくりで共感が持てました。

後半はラヴェルの『子どもと魔法』。これは演出の勝利。最初に子どもが暴れるシーンはプロジェクション・マッピングを用いて、乱暴狼藉の限りを尽す情景が描かれ、後半の様々な異形のものどもが反乱を起こす場面では、多くのバレエダンサーがキャラクターピースとなって、舞台の上で踊りまくる。とにかく楽しいプロダクションでした。子ども役のクロエ・ブリオのボーイッシュな立ち居振る舞いが、なかなかキュートでした。合唱もよかったですねぇ。オーケストラは沼尻竜典指揮の東フィルだったんですが、『アンジェリカ』では劇的な盛り上げ方、ラヴェルでは軽妙洒脱で粋な音楽で楽しませてくれました。


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昨日(10月4日)は一日中小雨が降ったり止んだり。大して強い降りではなかったものの、外に出れば濡れるといった感じで、雨量は16ミリほど。最高気温が21.4℃、最低気温が16.4℃と、やっと秋らしい気温になりました。今日も朝方は曇り空。今頃になってちょっと明るくなってきました。

この一角が最後に芝の種を蒔いた所。かなり裸地が埋まってきました。




朝方はどんよりと曇っていました。


意図して撮ったつもりはなかったんですが、昨日の雨が芝の新芽に乗っています。


かなり裸地は隠れてきました。






桔梗が最後の花を咲かせています。




マダム・アルフレッド・キャリエール


サハラ


マリーゴールドはこれからが本番。真冬まで咲き続けます。


パレード

38.6℃2023/07/12 14:42

朝から一日ドピーカン。13時55分に38.8℃を記録しました。これから先、どうなるかはわかりません。




クリムゾン・グローリーとストロベリー・アイス




芳純


真夏の庭。赤いドリフトローズが目立っています。


サルスベリ


ラ・フランスとフレグラント・アプリコット




この暑さで流石に芝生が弱ってきたみたいです。






プロコフィエフの『ロメオとジュリエットからバルコニーのシーン。

同じくラストシーン。マクミラン版は、仮死状態で全身の力が抜けているジュリエットを抱きかかえて振り回すロメオの腕力が見どころ(笑)

本日もピーカン2023/07/11 15:12

今のところ最高気温は35.7℃。梅雨が明けていないのに、毎日この気温、参ります。




レディ・ヒリンドン


イエロー・シンプリシティ


真夏の空ですねぇ。






アンナプルナ


スペクトラ


サハラ


芳純




プルコフィエフの『ロメオとジュリエット』から騎士の踊り。ケネス・マクミランの振り付け。ロイヤル・バレエの上演です。マクミラン版の最初の上演はマーゴット・フォンテーンとルドルフ・ヌレエフの両主役でした。初台の3代目のバレエの監督がビントレーというつながりで、東京でもこの版で上演しています

ティボルトの死

2/8 ワーグナー『タンホイザー』@新国立劇場2023/02/09 11:24

昨日は二国で『タンホイザー』を見てきました。スタッフ&キャスト、フォトギャラリー、動画等々はこちら。舞台写真はここ

ハンス=ペーター・レーマン演出の舞台は、今回で3度目の上演です。深いゲルマンの森を想起させる、視覚的にも十分納得がいく舞台で、繰り返し上演されるのも納得。初演は2007年の1月から2月ですが、その時のレーマンの制作ノートがプログラムに再録されていました。

「…現今、世界の歌劇場で芸術上の方針をめぐり、『歌手たちの戦い』が繰り広げられていることを考えますと、歌合戦を背景に芸術をめぐる議論がなされるこの『タンホイザー』は、その意味でもアクチュアルな作品だと考えます。
ただし、私は、作品が現代の諸問題につながることを示すために、人物をジーンズ姿で登場させたり、キャンピング場に置いてみたりはいたしません。…」

演出家の時代云々と言われて久しい昨今のオペラハウスですが、今から16年も前に演出家から歌手の立場を守る主張が行われていたとは驚きです。そしてこの4年後に図らずも、二国で半ズボン+キャンプ場の『コジ・ファン・トゥッテ』が上演されたということも、皮肉ではありますが紛れもない事実です。

そんな話はさておき、今回の上演は最初から最後まで見事な舞台でした。ヴェーヌスベルクの妖艶なバレエに始まり、ヴェーヌスとタンホイザーと絡み合い。そして「マリア」の叫びとともに、地上に戻ってくるタンホイザー。ここらへん息もつかせぬ展開です。羊飼いの少年が吹く葦笛の音色まで極上の響きがしました。第2幕のエリーザベトのアリア「歌の殿堂」から客人たちの入場行進曲。これは盛り上がりますねぇ。二国の合唱団は世界的に見ても超一流。去年の秋に聞いた『ボリス』のあの体たらくを汚名返上とばかりに、素晴らしいアンサンブルを聞かせてくれました。歌合戦の場面ではオケのハープがうまかったね。もちろんマイクで拾っているんだと思いますが、ヴォルフラムの潔癖主義の歌、それに対するタンホイザーの官能主義の歌。オケのアンサンブルを変えながら、手練手管を用いて歌の情緒を表現するワーグナーの音楽に脱帽。第3幕では巡礼の合唱が近づいてきて、やがて遠ざかっていく。この遠近感がたまらない。ヴォルフラムの「夕星の歌」もよかったね。でも夕星=金星はヴェーヌスなんですよね。潔癖主義の権化のようなお方でも、エロスの誘惑には抗えない。そしてタンホイザーの「ローマ語り」。

まずもって合唱の素晴らしさを称えたい。歌手もヴェーヌス、タンホイザー、エリーザベト、そして領主ヘルマン、いずれも見事な歌を聞かせてくれました。牧童の少年もよかったね。最後にオーケストラ。最初はかなりバラバラの感じがしましたが、尻上がりに調子がでてきて、第2幕のハープなど聞かせどころをしっかり押さえた音楽。舞台上のバンダの遠近感もなかなかよかった。