11/4 ターリヒ弦楽四重奏団@所沢ミューズ2024/11/05 15:12

昨日(11月4日)は所沢ミューズでターリヒ弦楽四重奏団を聞いてきました。チェコは弦の国とよく言われますが、スメタナSQを始め、パノハSQ、マルティヌーSQ、チェコフィルSQ、プラジャークSQ、コチアンSQ、プラハSQと名だたる弦楽四重奏団が目白押し。ただし日本でかなり売れっ子になったスメタナSQにしろ、プラジャークSQにしろ、かなりゆるいアンサンブルで、その独特な鄙の香り馥郁たる音楽が特徴でした。昨日聞いたターリヒSQは、それらの団体とは一線を画す、かなり緻密なアンサンブルに磨きをかけたグループでした。

曲目やらメンバーはこちら。ドヴォルザークの『アメリカ』は、お馴染みヴァイオリンのトリルに引っ張られてヴィオラのソロが始まると、のっけからこのアンサンブルなかなかやるなって感じ。4人の弦楽器がそれぞれに特徴をもった音色をしていて、それでいて見事なアンサンブルになっているのにまず関心しました。うまい弦楽四重奏団は4人の音色まで揃えて、それこそ鉄の規律でアンサンブルを磨き上げていくタイプを多く聞いてきたので、この4人の個性的な音色は聞いていてとても新鮮でした。特に哀愁に満ちた第2楽章の歌い回しは素晴らしかった。汽車の音をなぞったとされるラストのロンドはかなりの迫力でフィナーレまで突き進んで、喝采を浴びていました。

続くスメタナの『我が生涯より』もまずヴィオラの悲劇的な主題が鳴り響きます。この人なかなか個性的な音色。スメタナも晩年、梅毒に侵されて聴力が衰えたそうだが、悲劇的な要素と青春時代の回顧とがない混ぜななった、かなりスキゾな音楽でもあります。第2楽章は楽しいスケルツォ。舞曲の形式で楽しさを表現するのは、人間の身体性と結びついた喜びだからだろう。これは第4楽章にも典型的に現れていて、楽しいワクワクするような舞曲から一転して悲劇的な結末を迎える。ここらへんの人生の多面性の表現もみごと。最後のピッツィカート3つで静かに人生の幕をおろしたんでしょうか。

後半はシューベルトの『死と乙女』。実に堂々とした演奏でした。4人の集中力はすごかったですねぇ。最後まで迫力満点の演奏でした。たぶんこの弦楽四重奏団は初めて聞く団体だったと思うんだけど、これはいいね。

ターリヒ弦楽四重奏団でドヴォルザークの『アメリカ』。


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昨日はドピーカンで最高気温も23.1℃まで上がりました。所沢の航空公園では家族連れがテントを張ってピクニック気分。サッカー少年がボールを蹴っていたり、あと凧を上げている人も多かったですねぇ。今日は最高気温20℃。午前中はちょこっと日が出ていましたが、昼からは曇り空。写真は昨日撮ったものです。

スペクトラ


マダム・アルフレッド・キャリエール


ラ・フランスとパパメイアン


インカ


サハラ

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