メンデルスゾーン:『イタリア』、『スコットランド』 ミンコフスキ指揮レ・ミュジシャン・デュ・ルーヴル2018/02/28 16:26

昨日〔2月27日)はミンコフスキ指揮のレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルを聞いてきました。ホールはオペラシティ。あまりいいホールじゃないけど、そこでしかやらないみたいなんで出かけました。ラモーやリュリ、それにオッフェンバックなんかをバリバリやってた頃はかなりいい演奏をしてたんですが、モーツァルトをちょっとやって、ハイドンに手を出し、シューベルト・・・といったあたりから音楽が急に退屈になってきて、しばらくは来日公演も行きませんでした。今回はメンデルスゾーンというわけで、溌剌とした音楽が聴けるんじゃないかと思ってチケットを買っちまったのさ。

が、結局は臍を噛む結果に。オケ自体も以前に増して荒くなり、響き自体が美しくない。小手調べの『フィンガルの洞窟』では弦の荒さが目立つし、管のアンサンブルが拍子抜けするほどバランスが悪い。2曲目の『イタリア』も調子の悪さを引きずっまま入っちゃって、切れ味がない第1楽章。どうしたんだろうって訝るくらい管楽器のアーティキュレーションがもっさりとして、快活な曲調が見えてこない。ただ第2主題を対位法的に扱っていくあたりは一瞬面白いニュアンスが聞こえたんだけど、全体のまとまりが希薄。第2楽章のちょっと古めかしいアンダンテは聴かせてくれたかな。第4楽章あたりになってやっと弦の快活な調子が出てきたみたい。タランチュラか楽譜にはサルタレッロとなっているらしいけど、急速調のダンス。踊って踊って、タランチュラの毒が回って死ぬまで踊る、そんなワクワク感がちょっと垣間見えた。後半は『スコットランド』。ホルンが2本増えただけで、全体の迫力はかなり増したんですが、音楽は一層ざらついた感じ。民謡風の第2楽章の雰囲気にはぴったりだったかもしれないが、メンデルスゾーンの優美な愉悦感とはちょっと違う。第4楽章最後のコーダも雄大な音楽を奏でようとして、なんかちぐはぐな音楽になっちまったような。

メンデルスゾーンの時代はたぶん楽器の改良がものすごいスピードで進んだんじゃないかと思う。特に管楽器のメカニックと音色はどんどん変化していった時代だ。キーの少ないバロックの管楽器の面白さはその突出した音色なんだけど、ロマン派の時代に入っちゃうと作曲家も調和とバランスを意識していたはず。特に弦楽器がどんどん肥大化していったオケの中での、ホルンや木管の役割はバロックや古典派の初期の頃とはかなり様変わりしている。そんなことを思うとメンデルスゾーンを時代楽器でやるメリットって何なんだろうねぇ、なんて考えながらボーッと聴いていました。やっぱり金をドブに捨てたような音楽会だったな。


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今日もいい陽気です。最高気温は14℃を越えたみたい。屋上も一気に春の気配が目に見えるようになってきました。












春の陽気に釣られたのか、もうスズメノカタビラがはびこっていました。まだ穂はでていませんでしたが。

こちらはタネツケバナ。今日は久しぶりに草をむしりました。

それからノースポールがたくさん芽を出しているんで、これを花壇のあちこちに定植。



何かと思ったら、シラー・シベリカの開花寸前の蕾。

午後からはどんよりと曇ってきて、天気の予想によると、今晩から明日の朝にかけて春の嵐になるんだそうだ。





少しずつですが芝生の緑が戻ってきました。


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