新国立劇場 『ばらの騎士』 ― 2011/04/20 12:49
客席も8割ぐらいは埋まっていたでしょうか。
オックスのフランツ・ハヴラタはおみごと、急遽マルシャリンを演じたアンナ=カタリーナ・ベーンケも「老い」をテーマにした難しいオペラで主役(?)を好演。オクタヴィアンの井坂惠とゾフィーの安井陽子の若い主役コンビは、多分アンダー・スタディからの大抜擢なんでしょうが、よく頑張っていたというよりは、堂々と役をこなしていました。オクタヴィアンは、宝塚で言えばズボン役ですが、もう一ひねりあって、1幕と3幕では男役なのに半分ぐらいはスカートをはいています(上の舞台写真、<2>と<10>)。スカートをはいているとき、男っぽい立ち居振る舞いが思わず出てしまうおかしさっていうのが、この役の肝だと思うんですが、3幕では役に入りすぎてしまったのか、そこらへんの余裕がちょっとなくなっちゃいましたねぇ。それからファーニナルの小林由樹もやや大味ながら好演。
おそらくピットに入ることは滅多にない新日フィルも、よく頑張っていました。マンフレッド・マイヤーホーファーという指揮者は、いかにもドイツ・オーストリアのオペラハウスにいそうな職人気質の手堅いマエストロといった感じ。初日(4月7日)はリハが間に合わなくてキャンセルになったそうですが、よくもまあここまで持って来たもんだと思います。全編通して、妖艶なワルツを十二分に楽しませてもらいました。
小屋に向かう途中の池袋や新宿駅は暗かったですねぇ。照明は普段の1/3ぐらい。改札もロープを張って閉鎖している所もあるし、動いてないエスカレーターもあるし。オペラシティやオペラ座も、人がいない所は真っ暗。大劇場の赤絨毯がなぜか取っ払われて、薄暗い照明が灯っている様子は、ちょっと廃墟のような雰囲気でした。自動販売機がある劇場の裏口方面はほぼ真っ暗闇で、いつ何時ファントムが出現してもおかしくないといった感じ。自販機の付近だけちょっと照明がついていました。電気を大量に使う興業だから、いろいろ気も遣うんでしょう。
話は変わってうちのすぐそばの飼い猫「タマ」。小さいんですが、もうかなりのお年寄り。でもうちのネコサンズよりも人なつこいかも。
今日は門柱の上でうたた寝。
無理に目を開けてもらったんだけど、ちょっと不機嫌そうな顔つき。
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