10/4 新国立劇場『修道女アンジェリカ』、『子どもと魔法』 ― 2023/10/05 11:14
『修道女アンジェリカ』は三部作として作曲されて1918年にニューヨークで初演されたもの。『ジャンニ・スキッキ』の方がよく上演されるのかもしれませんが、『外套』よりは上演頻度が高いかな、そんな感じ。とにかく救いようのない暗い物語です。最後には救済されるような雰囲気もありますが、限りなくドン詰まりの悲劇。ストーリーは至極簡単明瞭ですが、その分心理劇の要素もあって、歌手の顔の表情まで見逃せない。公爵夫人の斉藤純子は代役だったそうですが、終始冷酷な態度と、ほんの一瞬アンジェリカに手を差し伸べようとする瞬間との対比が鮮やかだったように思えます。キアーラ・イゾットンはアンジェリカを持ち役にしているだけに、見事な演技と歌を披露してくれました。最後に毒杯を仰いだ瞬間に「大罪」を犯したことに思い至り、必死に祈りを捧げるあたりは涙ちょちょぎれ、イタリア演歌に堕する寸前でクラシック音楽に引き戻された感がありました。修道女たちの合唱もお見事。演出の粟國淳は二国の舞台機構をフルに活用しながら、オーソドックスな舞台づくりで共感が持てました。
後半はラヴェルの『子どもと魔法』。これは演出の勝利。最初に子どもが暴れるシーンはプロジェクション・マッピングを用いて、乱暴狼藉の限りを尽す情景が描かれ、後半の様々な異形のものどもが反乱を起こす場面では、多くのバレエダンサーがキャラクターピースとなって、舞台の上で踊りまくる。とにかく楽しいプロダクションでした。子ども役のクロエ・ブリオのボーイッシュな立ち居振る舞いが、なかなかキュートでした。合唱もよかったですねぇ。オーケストラは沼尻竜典指揮の東フィルだったんですが、『アンジェリカ』では劇的な盛り上げ方、ラヴェルでは軽妙洒脱で粋な音楽で楽しませてくれました。
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昨日(10月4日)は一日中小雨が降ったり止んだり。大して強い降りではなかったものの、外に出れば濡れるといった感じで、雨量は16ミリほど。最高気温が21.4℃、最低気温が16.4℃と、やっと秋らしい気温になりました。今日も朝方は曇り空。今頃になってちょっと明るくなってきました。
この一角が最後に芝の種を蒔いた所。かなり裸地が埋まってきました。
朝方はどんよりと曇っていました。
意図して撮ったつもりはなかったんですが、昨日の雨が芝の新芽に乗っています。
かなり裸地は隠れてきました。
桔梗が最後の花を咲かせています。
マダム・アルフレッド・キャリエール
サハラ
マリーゴールドはこれからが本番。真冬まで咲き続けます。
パレード
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