ちょっと京都へ2023/11/03 21:31

横浜でサバル様御一行を聞いた翌日、京都へでかけました。実を言うとサバル様御一行もその日に京都へ。ですから青山記念バロックザールで演奏会を聞くこともできたんですが、当然といえば当然。チケットは完売でございました。

今回は紅葉見物というわけでもなく、ただ何となく展覧会でも見に行ってこようかという漠然とした目的でございました。まずは嵐山の福田美術館へ。悪名高いアイフルの経営者と関連があるらしいんですが…日本の内なるユダヤ「ゼロからわかる江戸絵画 ーあ!若冲、お!北斎、わぁ!芦雪ー」というタイトルの展覧会。北斎はともかく、見るべきは若冲と芦雪。若冲も芦雪もいわゆる「奇想の系譜」に連なる画家ですが、日本画における写実と奇想天外な発想の面白さとを存分に発揮した二人でございます。特に芦雪が応挙の名代として串本の無量寺で描いた「虎図」が最近殊のほか世間の覚えめでたくなっており、どこの展覧会でも目玉になっていますが、今回は虎さんはお目見えにはなっていませんでした。

嵐山に来たついでに、最近新たな名所となった(?)祐斎亭に行ってみました。水盤や漆塗りのテーブルのリフレクションを利用して面白い写真が撮れる場所。瑠璃光院と同じような発想です。























翌日はまず京都文化博物館の「もしも猫展」を見てきました。これは江戸末期の国芳を中心とした浮世絵師の展示が中心。いわゆる「草紙」ものなどが多く展示されていてとても見ごたえのある展覧会でした。それに続いて相国寺の承天閣美術館で「若冲と応挙」という展覧会をハシゴ。まずは若冲の代表作「動植綵絵」のコロタイプ複製(ほんもんは皇室に持ってかれてしまったそうだ)を一挙に展示。なかなか30枚を全部見ることはないですから、貴重な経験でした。それと釈迦三尊像(これはほんもの)も同時に展示しておりました。それに続いて応挙の「七難七福図巻」、若冲の水墨画なんてのも見ることができました。

承天閣美術館へ


相国寺方丈


またまた次の日は京セラ美術館に行ってまいりました。「竹内栖鳳 破壊と創生のエネルギー」と銘打った展覧会。京都の八坂の塔のふもとに住まいをしていたそうですね。ライオンを描いた大作が圧倒的ではありましたが、虎さんもよかったな。風景も描く人みたいですが、動物を描かせたらすごい。ただ畢竟の傑作「斑猫(はんみょう)」は山種美術館が貸してくれなかったのかな?

京セラ美術館は初めて中に入ったんですが、巨大な建物で、いくつもの展覧会が同時に開催できるスペースがあります。内部はきれいに整っていて、居心地のいい展覧会場でした。


外の庭園。






この日は引き続き京都国立博物館「東福寺」の展覧会を見てきましたが、これはちょっとお門違いだったかな。重要なものなんでしょうが、歴代の坊主を描いた肖像画や、いわゆる書画骨董の類は、見る人が見れば垂涎の一品かもしれませんが、あたしゃ門外漢だったかな。

京都国立博物館


旧館(?)のファサード。なんとも言えないお二人。


そのまた翌日は東寺の特別公開を見てきました。五重塔の内部が公開され中に入ることができたんんですが、まあ、予想通りというのか、思いの外というのか梁や壁はかなり色彩が残っておりました。まあ江戸時代のものだからそのくらいは残っているかな。曼荼羅を模した仏像群は、「講堂」の迫力ある仏像群に比べると小ぢんまりとした感じ。阿弥陀如来はちゃんと西を向いておりました。

東寺の五重塔


今回は市役所のそばのホテルに泊まりました。ホテルの部屋からの眺め。目の下に鴨川が見えるんですが、そのずっと先、「東山頂上」といったあたりにある「青龍殿」。青蓮院の飛び地で、大きな舞台がある建物。


金戒光明寺の本堂、山門、三重塔。この左には真如堂の本堂と三重塔も見えていました。


まっかっかの清水寺


(石川五右衛門が上に登って「絶景かな、絶景かな」と言った、南禅寺の三門。)
間違えました、これは知恩院の三門です。


南禅寺のすぐ右にはウェスティン都ホテル。


これはちょっとわかりにくいですが、手前は真横から見た平安神宮の鳥居。その奥に永観堂の建物と多宝塔。


(これは何でしょう?)
こちらが五右衛門が楼上に登って「絶景かな、絶景かな」と言った、南禅寺の三門です。


ホテルの内部。吹き抜けになっています。


一階ロビー


帰り際に南禅寺で豆腐を食べてきました。少し庭が色づいています。

大津絵の暖簾。


風情ある庭