11/21 シモン・ボッカネグラ@新国立劇場2023/11/22 17:09

昨日は二国でヴェルディの『シモン・ボッカネグラ』のマチネを見てきました。スタッフ&キャスト、あらすじ、メーキング・ビデオ等はこのページ。ステージ写真はこちら

いやあ至福というか耳福の3時間でございました。イタオペというとスピントの効いたテノールを思い浮かべるあなた。それだけじゃないのだよ。『リゴレット』のスパラフチレとか『椿姫』のジョルジョ・ジェルモンとか、艶のあるバスやバリトン、低音の魅力もヴェルディの音楽の不可欠の要素。掲題役のシモン、敵役のフィエスコ、裏切りのパオロといった低音のずっしりとした地の底から湧き上がるような声を全身に浴びたばかりか、テノールのガブリエーレの美声にも酔いしれました。そして紅一点アメーリアのイリーナ・ルング。まさにこの芝居のためにとっておきの歌を披露してくれました。二国では椿姫のヴィオレッタ、ルチアのタイトルロールなどですでに定評あるソプラノですが、今回は新たな境地を披露してくれたんじゃないかと思います。

合唱も相変わらずいい響き。大野指揮の東フィルは、指揮者の性格的なもなのかあまりにも几帳面すぎてゆらぎのない音楽。イタリア・オペラの真髄を聞いたとは言えなかったかな。舞台美術と衣装はあまりにも貧相。シモンの死に至る道程を、エトナ山の火口に身を投げて亡くなったとされる古代ギリシャの哲人エンペドクレースの生涯に重ね合わせて、逆さ吊りの巨大なエトナ山の火口が舞台中央にぶら下がっていたり、解説を隅から隅まで読まないとわけわからん自分勝手な設定があって、最終幕では噴火したマグマが舞台上に散らばっているんだそうだ。まあ、アイスランドに思いをいたすと、タイムリーと言えなくもないが…カプーアという人は現代美術の巨匠らしいんだが、この舞台はあまりにも独りよがりの発想でちょっと参りました。抽象的であっても美しければ許せるんだが、美しいわけでもなく、ストーリーを邪魔しなかったのが唯一の救い。

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本日もドピーカン。最高気温18.6℃。


シャルル・ド・ゴール


アンナプルナ




ラ・フランス


ヴィオリーナ








イエロー・シンプリシティ


マイスタージンガー(赤)とラ・フランス、ヴィオリーナ


ブルームーン


今日は残っていたマリーゴールドを全部抜きました。





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