『カチューシャの唄』2014/02/12 22:37

雪の日から4日目。

さすがに雪はかなり融けてきました。

でも日当たりが悪い南側の花壇は、まだこんな感じです。



それでも下草はほとんど顔を見せています。









一輪残ったミニバラ

イヨッ待ってました。日当たりのいい北西の花壇で咲き始めました。

路地裏のタマちゃん。ファニーフェイスというのか、しみじみ味のある顔つきです。



昨日の『ゴンドラの唄』はツルゲーネフの『その前夜』の挿入歌。貴族の娘エレーナと祖国解放の志に燃える貧乏なブルガリア人留学生インサーロフとの駆け落ちを描いた小説。ロシアで農奴解放が現実の日程に上ってきた時代、次に来たるべき革命の担い手としてインテリゲンチャを描いた作品ですニャー。

今日の『カチューシャの唄』も芸術座の芝居で、トルストイの『復活』の挿入歌。これも劇中では松井須磨子が歌ったそうですねぇ。帝劇での初演は大入りとはいかなかったようですが、その後じわじわと人気が出て、4年間で440回の上演ということで、かなりの人気作になったらしい。トルストイが新鮮だったんですね。若い公爵が自分が捨てた下女カチューシャが関わる殺人事件の陪審員になる話ですが、シベリア流刑だとか、彼女と共に旅して行く話だとか、贖罪とか救済とか抹香臭いことこの上ない。でも悲恋の物語として日本では受けたらしいんですニャー。ちなみにトルストイはこれを書いたために、キリスト教会から破門され、未だにそれは許されていないんだそうです。

歌詞がちょっと字足らずなんで、「ララ」っていう合いの手を自分で唄って埋めるという珍しい構成です。これは中山晋平の思いつきなんだとか。

1.カチューシャかわいや わかれのつらさ
  せめて淡雪 とけぬ間と
  神に願いを(ララ)かけましょうか
2.カチューシャかわいや わかれのつらさ
  今宵ひと夜に 降る雪の
  あすは野山の(ララ)路かくせ
3.カチューシャかわいや わかれのつらさ
  つらいわかれの 涙のひまに
  風は野を吹く(ララ)日はくれる
4.カチューシャかわいや わかれのつらさ
  せめて又逢う それまでは
  同じ姿で(ララ)いてたもれ
5.カチューシャかわいや わかれのつらさ
  ひろい野原を とぼとぼと
  独り出て行く(ララ)あすの旅



かなり録音状態が悪いですが、松井須磨子の歌。


同じくすごく音が悪いですが、松井須磨子が歌う『ゴンドラの唄』。インサーロフがベネチアで客死する下りを語った前説が長くて、歌は1分27秒あたりからです。3分34秒あたりからの男の声は、たぶん志村喬じゃないでしょうか???