モーツァルトのディヴェルティメント K.439b2013/05/02 17:28

この時期にしては爽やかな一日。最高気温は18℃ぐらいかな。「五月晴れ」と書いて「さつきばれ」と発音すると梅雨の中晴れのことだし、「ごがつばれ」と読めば、5月の半ば以降、入梅までの晴天を指すみたいでイマイチピンと来ませんけど、「連休晴れ」とでも読んでおきましょうか。




この色のバーベナは元の株は枯れちゃったみたいなんですが、あっちこっちに挿しておいてよかった。

この強烈なピンクのバーベナは強いですね。株がどんどん広がります。





チャイナ・ドール




芳純


アヤメ属の外向きの花弁は、何と言ったらいいのか、デレッとしてますニャー。


ミニバラ


オクラホマ

楽園

サハラ




スペクトラ




久々にモーツァルトの管楽器のアンサンブルに戻ります。今日はK.439bのディヴェルディメント。クラリネット協奏曲もそうでしたが、この曲も自筆譜が残っていません。たぶんシュタトラーが質屋に売払っちまったんでしょう。コンスタンツェもこの譜面が行方不明だと嘆いています。これもクラリネット協奏曲と同様にBreitkopf & Härtelから1803年に出版されたんですが、その時はパート譜のみ。その10年後にSimrockから「6つのセレナーデ」という名前で全曲(+1)が出版されます。でもこの時の編成はクラリネット2本、ホルン2本、ファゴット1本。ホルンのパートは恐ろしく下手くそに書かれていて、モーツァルトのものとは思えない代物でした。しかも数を揃えるためでしょうか、第6番はオペラの編曲ものを付け足しています。19世紀後半の最初のモーツァルト全集の編集に際して、それまでに手が加えられたと思われる部分が削除され、「2本のクラリネットとファゴットのための5つのディヴェルティメント」という 名称で全集に載りました。

自筆譜がない上に、他人の加筆まで入っていたというわけで、この曲はずっとK.Anh.229(追加の229番)という「疑わしきは罰せず」みたいな立ち位置だったんですが、現在では真作とされてバセットホルン3本という編成の曲になっています。

(シプリアン・カツァリスがPVANE RECORDSに録音した「ウィーンのソナチネ」という曲も実はこれと同じ曲で、1805年にAltariaから出版されたピアノ編曲版。PetersとかSchottあたりから今でも出ているみたいです。)

まあ、いろんな形で編曲されているところからも、当時の人気がわかります。いかにもモーツァルトらしい曲集。パート譜は何も調号がないハ長調で書かれています。そして調性は変ロ長調だったりヘ長調だったりするんですが、普通のB管ソプラノ・クラで吹けば変ロ、F管のバセットホルンで吹けばヘ長調になるってこと。移調楽器の特性ですね。

私もクラリネット2本とファゴットの演奏しか聞いたことはなかったんですが、オリジナル楽器を使ったバセットホルン・トリオの演奏をみつけました。収録の音はいいんですけど、編集がちょっとイマイチ。どうせなら全曲やってくれぃ。