ベルリン古楽アカデミー@トッパンホール2019/09/29 22:03

今日〔29日)はトッパンホールでベルリン古楽アカデミーというのを聞いてきました。1980年代に東ベルリンで結成された古楽オケだそうだ。ヤーコプスとオペラなんかをやっていたような記憶があります。今回の来日メンバーは弦楽器を中心に、チェンバロ、リュート、バッソン、オーボエなどを合わせて15人ほど。よくありがちな古楽合奏団風の編成でした。コンマスのベルンハルト・フォルクという人が指揮をしながらヴァイオリンのソロも受け持つといった演奏スタイル。

前半はまずJ.B.バッハの管弦楽組曲第1番ト短調。ヨハン・ベルンハルト・バッハってのは1676年エアフルト生まれで1749年に没した、J.S.バッハの又従兄なんだそうだ。といわれてもピンときませんが、曲は j.S.ほど几帳面な感じではなく、どちらかというと大らかなメロディーと軽快な舞曲のリズムが前面に出た音楽。こぢんまりとしたフランス風序曲に続いて、ヴァイオリンのソロをフィーチャーしたダンス曲が6つ続きます。コンマスのフォルクって人がなかなかみごとな腕前で全体を統率していましたが、う〜ん、どうなんだろう? こういう演奏が面白いと感じる客層がこのホールに居着いているのかな。そんな感じであたりを見渡しながら聞いていました。隙がなくきれいにまとまってはいたんですが、如何せん伸びやかな音楽の喜びとはちょっと違うかなぁ。

2曲目が C.P.E.バッハのオーボエ協奏曲変ロ長調。オーボエはクセニア・レフラーという女性のオーボイスト。太い音と達者な腕前はなかなかのものでした。でも音楽の小節線が常に見えているような、あるいはメトロノームの音が絶えず追いかけてくるような、そんな演奏。自然な息づかい、フレージングではなくて、無理矢理強制された統一感でオーボエもバックも進んで行くので、何とも息苦しい閉塞感に満ちあふれ音楽となっていました。音楽ってもっと楽しく、もっと自由に語らってイインダヨ、そう言ってやりたくなる演奏でございました。

後半はゾフィー・カルトホイザーというソプラノを迎えてヘンデルのカンタータ<<愛の妄想--あの宿命の日から>>。なんだかよくわからない題名ですが、要はティルシとクローリの物語。確かヘンデルにはもっと長い「ティルシとクローリ」のカンタータがあったような気がしますが、今日は短いやつ。カルトホイザーというソプラノも古楽の世界ではそこそこ名の通った人のようですが、歌い回しが一本調子。言葉の内容を深く掘り下げるというよりは、メリスマの回り具合の方が気に掛かるタイプのようだ。確かにコンマスのヴァイオリンやオーボエと華やかな掛け合いを演じるほどみごとなテクニックを持っているんだが、それだけでは聞き手の心に訴えかける力としてはやや不満が残る。アンコールはヘンデルの『エジプトのジュリオ・チェーザレ』から第3幕クレオパトラのアリア「辛い運命に涙はあふれ」。涙チョチョギレの歌なんですが・・・ねぇ。


クレオパトラのアリア
(いずれ劣らぬ美女の競演です)


パトリシア・プティボン

バルトリ

シモーネ・ケルメス

ダニエレ・ド・ニース

ナタリー・ドゥセ


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本日の最高気温29.6℃。昨日ほどではなかったものの、まだまだ30℃近くまで上がって、蒸し暑いことこの上ない。

赤が気温、水色が湿度です。湿度は10時半頃に一瞬68%ぐらいになっていますが、その後はずっと70%以上。ミスト・サウナに入っているような一日でした。


朝のうちは薄曇りでした。




サルスベリ。これはもう4番花と呼んで差し支えないと思います。もうすぐ10月になるってのにこの暑さなので、この夏4回目の花が咲いてしまいました。







芝生の補修箇所は、今のところまあまあ回復しています。



ただしこの暑さが続くとこの先どうなるか見当がつきませんが・・・


夏に一度短く刈り込んだダリア。秋の最初の花です。


クロティルド・スーペール(粉粧楼)


ストロベリー・アイス



サハラ


パレード



ラ・フランスの秋の最初の花。ずっと暑いので何ともみじめな花になっています。


スペクトラ