『椿姫』 @東京芸術劇場2020/02/22 15:41

今日は池袋の芸術劇場で『椿姫』を見てきました。スタッフ&キャストはこちら

演出の矢内原美邦という人が頑張っちゃったんだと思われます。温泉旅館の演歌ショーのような安っぽい装置と衣装。字幕にかぶせた漫画のようなプロジェクションマッピング。登場人物はスマホやらタブレットを持って、その機器に向かって歌いかける。ひょっとして現代社会に対する風刺かななんて思ってみたけど、芝居の根本を否定しただけで、批判も再構築も見えてこない。物語の進行とは無関係のダンサーがやたらと走り回っている。

指揮者のヘンリク・シェーファというのがとんでもない食わせ物。元ベルリンフィルのビオラ弾きだそうだが、およそ音楽に推進力がない。まったりとした味わいがあるわけでもない。

エヴァ・メイの代役に立ったエカテリーナ・バカノヴァというソプラノは、「あれっ」と思うほど最初声が出なくてびっくり。確かに第1幕は歌手として大変なところでしょうが、何とかしろよ。アルフレードの宮里直樹ってのが見事な歌を披露していました。ただ何度も言うようですが、ブルーのラメラメ・スーツを着て、まるで田舎の温泉旅館のような装置の中で歌っていると、あまりにも安っぽくて、吹き出しそうになってしまいます。

二国の合唱団は相変わらずお見事。凡庸を絵に描いたような指揮者を尻目に、合唱だけはさすがでした。読響はやはり指揮者に足を引っ張られてどうしようもない体たらく。

野田秀樹っていうのがここの支配人になってから、自分の息の掛かった連中を使っているのかな。彼の交友関係なんて知らないけど。当分ここのオペラのチケットは買わないようにしよう。というわけで、1幕だけ見て、2階でビチェリンを飲んで帰ってきました。この時間、多分まだ2幕の途中かな。



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朝のうちはどんよりとした曇り空でした。夜中にちょっと雨が降ったらしく、芝生はしっとりと濡れていました。


昼頃にはそこそこ晴れてきたんですが・・・


マーガレット


シラーシベリカ






クロッカス




残っていた楽園の蕾が開いてきました。




春の花壇


オールド・ブラッシュ(夏の名残のバラ)はまだまだ咲き続けています。


芝生がうっすらと緑になってきました。