アラン・ギルバート指揮の都響 ブルックナー4番2019/07/25 16:02

昨日(7月24日)は池袋の芸術劇場でアラン・ギルバート指揮の都響を聞いてきました。平日のマチネ(午後2時開演)という条件にもかかわらず、客席は9割ぐらい埋まっていたと思います。前半はモーツァルトの38番《プラハ》。かなり中身の濃いシンフォニーですが、三大シンフォニー〔39番〜41番)に比べると演奏頻度はずっと少ないんじゃないでしょうか。しかも3楽章編成なのにやたらと長い。『フィガロ』がウィーンで些か評判が悪かったりしたころ、プラハから招待されてモーツァルトはボヘミアの地を踏みます。ウィーンでちょっと落ち目だったのが、当地ではかなりの歓迎を受けたりといったことで気をよくしたんでしょうねぇ。プラハ滞在を楽しんだようです。でもこのシンフォニーは『フィガロ』以降のよりデモーニッシュなモーツァルトの姿が見え隠れする音楽。特に『ドン・ジョヴァンニ』や『魔笛』の楽想が所々に顔を出す。でも基本的には気軽に聞けるサロン的な音楽なんですが、そういった軽妙洒脱な音の快楽を楽しむには、モダンのオケはあまりにも機能的で性能が良すぎる。メリハリがなくて、ま〜るく収まり過ぎちゃうんですねぇ。30分あまりの音楽がちょっとばかり苦痛でございました。古楽器オケの弦の透明感と、管楽器の音色や音量のアンバランスな面白さを知った後には、なかなかモダンのオケでモーツァルトは難しいですね。

後半はブルックナーの大作、第4番《ロマンティック》。これはもう文句の付けようのない名演でした。ロマン主義といえばドイツ、ドイツといえばロマン主義。まあそれを題名にしちゃったほどですから、全編芬々たるドイツ臭が漂う音楽。ドイツロマン主義といえば、ウェーバーの《魔弾の射手》に代表されるドイツの深い森。森に響く音はもちろんホルン。森とホルンといえばジークフリートの角笛。とまあ連想ゲームのようにイメージが膨らみますが、このシンフォニーでは最初から終わりまでホルンが大活躍。聞こえるか聞こえないかの、かそけき弦のトレモロに乗ってホルンが信号ラッパのモティーフを吹き始める第1楽章。痺れたねぇ。フルートとホルンの掛け合いなんて普通の作曲家は書かない。これもジークフリートと小鳥のさえずりが思い起こされますね。第2楽章のヴィオラのねっとりと歌うフレーズも、粘り気たっぷり。第3楽章のスケルツォはまさにホルンの独壇場。狩りのホルンです。第4楽章では、どこまで緊張感が持続するか試すかのように時折訪れるフェルマータの沈黙をはさみながら、壮大なスケールの音楽が繰り広げられました。管楽器、弦楽器ともに豪快にブルックナーを歌い上げたんじゃないでしょうか。


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23日は雨量1ミリ、昨日24日は3ミリでしたが、気温はグングン上がって36.2℃。今日は雨は降らず今のところ最高気温は34.4℃。そろそろ梅雨明けになりそうなんですが、ただ明日から明後日にかけて台風が来るんだそうだ。

クリムゾン・グローリー



ドリフト・ローズ




フレグラント・アプリコット


芳純が満開です。



ラ・フランス


マーガレットの返り咲き




マツムシソウ



花壇ではミニバラがちょと咲いています。


覆輪のニコル


オレンジ・マザーズデイは満開に近くなっています。




サルスベリ



ストケシア



ストロベリー・アイス


イエロー・シンプリシティ

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