読響&アンドレアス・オッテンザマー ウェーバーのクラリネット・コンチェルト第1番2019/07/07 11:06

昨日〔7月6日)は池袋の芸術劇場で読響を聞いてきました。読響は久しぶりかな? 毎月3回の定期演奏会のうち2回を池袋でやってますが、土日公演のせいか、いつもほぼ満席ですねぇ。この日はまずウェーバーの『魔弾の射手』序曲。子供向けですが、音楽史上はドイツ国民楽派云々(デンデンではない)という文脈で語られるオペラ。序曲ではホルンのアンサンブルが聞かせどころです。この日の読響のホルンの4人は極上のアンサンブルを聴かせてくれました。ホルン特有の乖離位置の和音の響きが素晴らしかった。ヴァイオリンとクラリネットが織りなす軽快なメロディーも生き生きとしてなかなか心地よい演奏だったと思います。

2曲目が掲題のクラリネット協奏曲。ウェーバーって作曲家は不思議な人。モーツァルトの奥方だったコンスタンツェの従兄弟なんですが、『魔弾の射手』の他によく演奏されるのはピアノ曲『舞踏への勧誘』。その他に何かご存じでしょうか。実演に接する機会がある曲というと、2曲のクラリネット協奏曲、クラリネット小協奏曲、クラリネット五重奏曲、クラリネットとピアノのための協奏的大二重奏曲、あとは『オベロン』序曲、『オイリアンテ』序曲。こんな所でしょうか。ミュンヘンの宮廷オケにいたベールマンというクラリネット吹きと懇意だったということで、有名な作品はクラリネットの曲ばかり。ベールマンという人は作曲家に与えた影響力という点では、モーツァルトに多大な影響を与えたシュタットラーによく似ています。

ウェーバーのコンチェルトは2曲ありますが、いずれもかなりの技巧を要する何曲です。現在ベルリンフィルに在籍するアンドレアス・オッテンザマーはこの難曲をいとも簡単に、しかも完璧に演奏していました。リハーサルの時間が限られていたせいなのか、あるいは本番の勢いに指揮者のコバケンが乗り切れなかったのか、多少の齟齬は見られましたが、テクニックと音色のコントロールは目を見張るものがありました。ただし、音楽的に面白かったかというとまた別の話。聴衆を巻き込んで音楽の世界に誘うような音楽ではなくて、うん、お上手な優等生的な演奏に終始していました。オッテンザマー一族はお兄さんのダニエルがウィーンフィル、アンドレアスもウィーン生まれで、ウィーンフィルにいたことがあるみたい。おやじさんがずっとウィーンフィルの首席奏者でした。ソリストとオーケストラプレーヤーの違いってのを感じましたねぇ。

後半はドヴォルザークの8番。「炎のコバケン」の面目躍如といった演奏。とにかくオケをメチャクチャ鳴らすんで、かなりバランスが崩れるんですが、そんなことにはお構いなし。音楽は推進力が第1といった演奏。読響の各セクションも思いっきり鳴らして、しかも音が割れず大迫力の熱演を披露してくれました。でもね、アタシはこの曲には思い入れがあるのよぉ。もう30年以上前かなぁ、マズアが振った演奏。ボヘミアンな響きがしてとても素朴な味わいだったんだけど、じわっと心に染み入る情緒があったのさ。コバケンにはああいう演奏はないんだなぁ。

アンドレアス・オッテンザマーでウェーバーのクラリネット協奏曲第1番から第3楽章の一部。バックはベルリンフィルとヤンソンス。

お兄さんのダニエル・オッテンザマーの演奏でウェーバーの協奏曲第2番。

アンドレアスのクラリネットとユジャ・ワンのピアノで、協奏的大二重奏曲第3楽章。

2年前に亡くなった父親のエルンストの演奏でウェーバーの2番。


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昨日は16.5ミリ、今日は昼前までに6ミリ降っています。大雨ってほどじゃないけど、降ったり止んだりしながらジメジメした天気が続いてます。気温は昨日の最高気温が24℃ぐらい、今日は今のところ21℃ぐらいです。さすがにこれだけ降り続くと芝生の病気が心配になってきます。


アンナプルナ


ブルームーン


クロティルド・スーペール


ドゥフトゴルト


ドゥフトヴォルケ


ミニバラがちょこっと咲いています。



雨が続いているせいか、芝生が猛烈な勢いで成長しています。




サルスベリの花がずいぶん開いてきました。





ラ・フランス


レディ・ヒリンドン


マダム・アルフレッド・カリエール


マーガレットが返り咲いています。




春先に矮性のマツムシソウというのを植えてみたんですが、あまりきれいじゃない。


ストケシア


雨を受けてサルスベリの花が重そうです。