都響のメンバーでブラームスの弦楽六重奏曲 @浜離宮朝日ホール2018/12/14 23:34

今日(12月14日)は築地の朝日講堂でブラームスの弦楽六重奏を2曲聴いてきました。あまりにも有名だけど、実演に接することはあまり多くない曲だと思います。出演は都響のメンバーと指揮者のアラン・ギルバート。ギルバートはヴィオラを弾きながら全体をまとめるような感じだったでしょうか。iPadかGVIDOを使ってスコアを足でめくりながら演奏していました。あ、足っていうのはフット・スイッチのことです。メンバー等はこちらのページを参照してください。

弦楽四重奏にヴィオラとチェロを1本ずつ増やしただけなんですが、響きがとにかく重厚に聞こえます。和声的な進行のみならず、ブラームス特有の対位法的な展開やテンポの変化など、とにかく聞き所満載の2曲でした。第1番は27歳のときの作品。若々しいエネルギーがほとばしります。でも第2楽章だけは違う。これはパンドラの箱でもあり、玉手箱でもあり、この曲だけがやけに完成度が高い。ブラームスが書いた変奏曲は面白いねぇ。こう言うと他は単なる若書きと聞こえるかもしれませんが、とんでもない全体の充実度もなかなか。第1番から5年ほど後に書かれた第2番はより緻密に書かれていますが、特にハンガリー風の第2楽章スケルツォが好きだな。都響の面々も嬉々として音楽を楽しんでいるようでした。第3楽章はまたしても変奏曲。この緻密な変奏技法は1番の変奏曲を上回るほど。熱気に満ちて盛り上がる曲じゃないんだけど、しみじみいいなあ。第4楽章の高揚感はさすがに都響のメンバー。交響曲のように盛り上がって終わりました。

プラジャーク4重奏団+αでブラームスの弦楽六重奏曲第1番から第2楽章


朝日新聞の建物の中に入っているアラスカってレストランで夕食をとるつもりで、かなり早めに出かけたんですが、なんとレストランの前に「懇親会」とか張り紙がしてあって、まあ、新聞社の内輪の忘年会といった様子。考えてみりゃ12月14日の金曜日。忘年会真っ盛りですねぇ。仕方なく新橋方面にぶらぶら行ってみると、お隣は国税局。ここは忘年会どころじゃないはず。その先に東京吉兆本店の黒塀。通りの向かいはなか卯。このあたり飲食店の質が両極端で手頃なのがない。さらにその先に蕎麦屋があったんだが、まだ営業時間前。とりあえずその次のブロックの「神田川」という鰻屋に入っちまった。自動ドアが開くと、きれいに着物を着こなした仲居さんに「いらっしゃいませ」と出迎えられる。あちゃ〜、ちょっと店を間違えたかなと思ったけど、今更引けないんで、案内されるままに手近な席へ。まあ、かなりうまい鰻だったんだが、とても結構なお値段でございました。後で調べたら「ぎんざ神田川」ってのはザギンでも老舗らしい。演奏会の前に散財しちまったぜ。

新国立劇場 『ファルスタッフ』2018/12/16 20:48

昨日(12月15日)は二国で『ファルスタッフ』を見てきました。ジョナサン・ミラー演出の定評ある舞台。プルミエは2004年で、2007年、2015年、そして今回と再演されています。たぶん全部見ていると思いますが、それぞれに出演者も指揮者も異なり、趣も様々。今回の上演は、スタッフが粒選り。みごとなアンサンブルを聴かせてくれました。スタッフ&キャストはこちら。ダイジェストの映像などもあります。舞台写真はここ。美しい舞台装置です。

イタリア語でファルスタッフ、英語でフォールスタッフ。太鼓腹でゲスで女好きな騎士ジョン。もともとシェイクスピアでは『ヘンリー四世』に王子(後のヘンリー五世)の悪友として登場していたわけですが、このキャラをいたく気に入った女王エリザベス一世がシェイクスピアにもう一丁芝居を書かせて、出来上がったのが『ウィンザーの陽気な女房たち』。登場人物は主人公のファルスタッフ以外は、すべて市井の人々。要するにブルジョワジー。16〜17世紀のイギリスには一般家庭の様子をうかがい知ることができる絵画が残されていないんだそうで、ジョナサン・ミラーは同じ時代のフランドルの絵画から、部屋の様子、衣装などを借用してみごとな舞台を作り上げました。舞台写真の【7】なんか、誰かさんの絵から抜け出してきたようなポーズ。同じく【8】の右奥にはやはり超有名な絵の中に登場するヴァージナルが置いてあって、ナンネッタが鍵盤にもたれかかってアンニュイなポーズを決めて見せたりと、至る所に楽しい仕掛けが施してあります。

アリーチェを歌ったエヴァ・メイと掲題役のロベルト・デ・カンディアのインタビューがありました。



言い寄られた女性たち、つまり、アリーチェとメグのファルスタッフに対する滑稽な意趣返しのドラマとして演じられることが多いんですが、インタビューにもあったように、ボロを着てても心は錦って感じの没落貴族の高貴な心にどこか惹かれるところもあったのかもしれない。そういわれてみればエヴァ・メイ演じるアリーチェも言い寄られてまんざらでもないような雰囲気もありました。

出演者はまずもってファルスタッフのロベルト・デ・カンディアが幕開きの第一声から絶好調。2人のごろつきも楽しい。エヴァ・メイは風邪を引いていたそうですが、無理に声を張り上げず、返って力が抜けて自然な歌い回しが良かったと思います。女声陣の中ではクイックリー夫人のエンケレイダ・シュコーザの演技が光りました。さらにナンネッタの幸田浩子も澄んだ歌声を聞かせてくれました。男声ではフォードのマッティア・オリヴィエーリが立派な声で男の嫉妬を歌い上げていましたねぇ。カイウスやフェントンなどもなかなか達者に見せて、聴かせてくれました。幕切れ、ファルスタッフの「この世はすべて冗談」の一言から始まる沸き立つような10人のアンサンブル、そして合唱も加わっての大団円。劇場はブラボーが飛び交って、久々に楽しい上演を見せてもらいました。

最後にカルロ・リッツィという指揮者、なかなかのベテランらしいけど、ヴェルディが仕込んだ様々な音楽的仕掛けを楽しく響かせ、東フィルからみごとな音を引き出していたと思います。いい指揮者だ。



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このところ寒い日が続きます。しかも昨日は冷たい北風がビュービュー吹いていました。昨日は最低気温3.9℃、最高気温9.8℃。今日は最低気温1.1℃、最高気温5.8℃と真冬並みの寒さになっています。今日はどんよりとした曇り空だったので、写真は昨日撮ったものです。


昨日は北風が吹いてドピーカンでした。




モミジなんですが・・・

今年はあまり美しくない。赤くならずに茶色くなって散ってしまいます。





アンナプルナ

香りの言いバラです。

ザ・マッカートニー・ローズ

ニコル

パレード


ストロベリー・アイス




スミレ

ちょっと雨2018/12/17 21:09

朝方ちょこっとですが雨が降りました。雨量4ミリ。昨日まで吹いていた北風が止んで、昼頃からはドピーカン。最低気温3.5℃、最高気温11.7℃。


太陽の高度が低くなって昼頃には南側のビルの影が伸びてきます。



ペンシルビルなんで、30分ほどするとモミジのあたりからまた日が差してきます。





アンナプルナ


一輪だけ残ったオレンジ・マザーズデイ

マダム・アルフレッド・カリエール

まだナデシコが咲いています。


スペクトラ



パレード



ストロベリー・アイス



スミレ






ドレスデンのアドヴェンツコンツェルトから、クラウス・フローリアン・フォークトの歌でアダンの『クリスマス・ソング』。フォークトは初台で2度にわたってローエングリンを歌ったせいか、日本では白鳥の王子様のイメージ。

アラン・ギルバート指揮の都響 シュトラウス『ドン・キホーテ』、ビゼー『カルメン』、リムスキー=コルサコフ『スペイン奇想曲』2018/12/19 13:40

昨日(12月18日)は池袋の芸術劇場で都響を聴いてきました。前半はターニャ・テツラフのチェロ、鈴木学のヴィオラでR.シュトラウスの交響詩『ドン・キホーテ』。『英雄の生涯』と対になるような作品ですが、演奏される頻度はかなり低いかなと思います。でもシュトラウス特有の美しくもはかないメロディー、壮大なオーケストレーションといった魅力満載の一曲。チェロのテツラフ(ドン・キホーテ)とヴィオラの鈴木(サンチョ・パンサ)の、馬鹿馬鹿しくて、ときに軽妙、ときに深刻なやりとりが聞き所。そこにコンマスの四方の甲高いソロが絡んできて、なかなか聴かせてくれました。指揮者のギルバートも手綱を緩めたり、引き締めたり、楽しい音楽を作っていたと思います。都響の木管の面子はいい仕事をしていました。

後半はアラン・ギルバートが選び出した『カルメン』組曲。前奏曲は悠揚迫らぬテンポ感。いわゆる「運命の動機」の不気味な響きを強調しながらも、アラゴネーズ、ハバネラと舞曲のリズムもよく弾んで心地よい時間が流れます。一番最後に「ジプシーの踊り」をもってきて締めくくるあたり、芝居とは違うけど音楽的な高揚感はかなりのもの。プログラムの最後にリムスキー=コルサコフを演奏して、年末らしい陽気な演奏会は終了しました。ここでもクラリネットを始めとした木管のセクションがいい音色を聴かせてくれました。

今年の音楽会はこれが最後です。年明けは二国のニューイヤー・バレエが最初になると思います。


シュトラウスの交響詩『ドン・キホーテ』。チェロがロストロポーヴィチ、ヴィオラがウルリヒ・コッホ、カラヤン指揮のベルリンフィル。


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昨日の気温は6.8℃/13.2℃。今日の最低気温は5.2℃。最高気温は13℃前後までは上がりそうです。これでほぼ平年並みでしょう。

本日もドピーカン



この数日好天が続いています。







アンナプルナ



アンジェラ

ナデシコとノースポール




ニコル

パレード


パーゴラのサハラ

スペクトラ

ストロベリー・アイス

イエロー・シンプリシティ

また暖かくなりました2018/12/20 16:24

最低気温5.7℃、最高気温14.7℃。東京だと11月下旬ごろの陽気です。おまけに今日は快晴無風。ポカポカとしたいい陽気でした。

ちょっと雲がありますがいい天気です。





アンナプルナ


真冬の花壇

レディ・ヒリンドン

パレード

マダム・アルフレッド・カリエール




今日は飛行機がやけにたくさん雲を引いて飛んでいきました。

望遠を使えば機体番号まで読み取れそう。この時間青島、杭州、厦門とANAの中国方面行きが5分おきぐらいに出ているみたいで、そのうちのどれかでしょう。

サハラ

飛行機雲がくっきりと見えます。

地上は無風でも上空は風が強そうです。1分もすると飛行機雲が乱れてぐちゃぐちゃになります。

この左上に向かって流れている雲も、ちょっと前までは一直線の飛行機雲でした。




スペクトラ

ストロベリー・アイス




ドレスデンのアドヴェンツコンツェルトから、グリゴーロの歌でセザール・フランクの Panis Angelicus(天使のパン)。