ちょっと京都へ 5 南禅寺から永観堂2015/12/08 13:08

3日目は南禅寺から永観堂へ。

南禅寺塔頭天授庵の続き




書院でしょうか、建物の中には上がれないんですが、玄関から見た奥のガラス戸越しのモミジがきれいでした。




まだ青いままのモミジがかなりあります。紅葉せずにこのまま茶色くなって落ちちゃうんじゃないかな。

ここらへんから多分、南禅寺の方丈庭園だと思う。狩野派のふすま絵が何十枚もある豪華な本堂です。


いかにも禅寺らしい庭。

鹿ヶ谷通を北に歩いていよいよ永観堂へ。

実は今回京都に来たのは、このポスターのせいなのだ。「京都の秋は永観堂」というバックライト入りの看板が、池袋の副都心線改札口の前にずらっと8枚並んでいたのよぉ。

5月末に来たときは、ほとんど人の気配がなかったんですが、この時期は芋の子を洗うような賑わい。いや、朝8時台の地下鉄に乗ったような状態。そこに大型の観光バスがどんどん突入してくる。警備員が大声で「歩行者は脇に寄って」と交通整理。普段は建物に上がるすぐ手前で拝観料を払うんですが、この時期はまるでかつてのチェックポイント・チャーリーのように、「料金徴収所」が参道の途中まで西側に出張ってきて、金を払わないと庭も覗けないシステムになっていました。普段は確か500円だった拝観料がこの時期は千円。しかも夜間のライトアップはまた別料金なんだとか。商売商売!

仕方なく参道の塀越しにパチリ。手間の塀はまるでベルリンの壁だ。

静かなように見えるかもしれませんが、私がちょっとだけ背が高いから人混みが写っていないだけで、ホントに周囲は人人人。




金を払ってさらなる人混みに分け入る気も失せたので、塀の外からざっと眺めて退散いたしました。


永観堂からさらに北上すると哲学の道に出ます。

若王子神社付近の有名なネコさん。ちょうど餌をもらうところでした。ぷっくり太っています。 expecting かな。

南側から哲学の道に入ったところに、叶 匠壽庵の茶店があります。その庭先のモミジ。




動物つながりで今日はクレマン・ジャヌカンの『鳥の歌』。

初音ミクも歌っちゃっています。

ちょっと京都へ 6 真如堂2015/12/09 11:21

若王子神社付近、哲学の道の入り口に叶 匠壽庵の茶店があることは昨日の記事に書きました。


さほど広くはない土地に、数寄屋風の建物がいくつか。その軒先から見えるモミジ。



次の写真は拡大できません。ホームページの説明によると、今月のお菓子は、
「寿長生の郷で収穫した柚子をやわらかな柚子味噌餡に仕上げ、薄い餅生地で巻きました。雪景色を表した生菓子です。」
店員さんは確か、「冬ごもり」というお菓子です、と言っていたような気がします。
ゆずの香りがしっかり付いた、上品なお菓子でした。池袋の東武にも西武にも売店はあるんですが、やっぱり本場のモノはちょっと違うかなと思った次第。


さて、予定ではこれで宿に戻るつもりだったんですが、暗くなるまでちょっと時間がありそうなんで、真如堂に行ってみることにしました。初めてのお寺で、ガイドブックを見ても、googleの地図を見ても、イマイチどうやって行ったらいいやらよくわからない。

哲学の道を西にそれて、とりあえず岡崎方面に下っていくと、たぶん有名な「日の出うどん」の先の鹿ヶ谷通のT字路あたりだったと思うんですが、タクシーの空車に遭遇。拾って「近場で申し訳ないけど、真如堂まで」と言ったら、タクシーもあまり行ったことがないみたいで、道路地図を見ながらの運転。岡崎神社の先を北へ。住宅街の細い路地を右へ左へと曲がっていくんですが、何ともわけのわからない一帯です。対向車が来たらどうするんだろうなんて思ったとたんに来ちまったよ。さすがドライバーはうまいですね。クネクネ曲がりながら、それでも基本料金で門前まで着いてしまいました。歩いても15分ぐらいだと思うけど、さっぱりわからない道でした。


真如堂門前のモミジ。これはみごと。(門をくぐった所だったかも?)

中に入ると、ここもやるじゃないか。

ここの和尚さん、なかなか楽しい人みたいで、モミジの始まりの頃、境内でドローンを飛ばして、空撮映像をホームページやfacebookで公開していました。



このお寺は商売っ気がなくて、「今年の紅葉はまるでダメです」なんてfacebookで宣言しちゃってたんですが、いやなかなかやるじゃないか。今まで見てきた所では一番かもしれない。




お寺のシンボル、三重の塔






本堂から渡り廊下を通って別棟に行くと、きれいな庭園が見られます。


その前にちょっと来し方を振り返ってみました。

プロセニアム効果と言うんでしょうか。

庭園のモミジ。確かにこちらはあまり美しくない。





キングズ・シンガーズでクレマン・ジャヌカンの『戦争』。「いとも名高きマリニャンの戦い」で始まるオノマトペを多用した名曲です。

新国立劇場 ヴェルディ:『ファルスタッフ』2015/12/10 13:27

昨日(12月9日)は二国で『ファルスタッフ』を見てきました。スタッフ&キャストや動画、その他諸々はここ。 舞台写真はこちら

ファルスタッフはシェイクスピアのヘンリー4世(14〜15世紀の交)に登場するキャラクターですが、女王エリザベス(1世)がことのほか気に入っちゃったもんで、シェイクスピアが唯一の現代劇(16世紀末)、『ウィンザーの陽気な女房たち』にも登場させちゃった人物。デブで大酒飲み、金はないけどプライドは高い老騎士。ちょいワルというよりは、小悪党。本人は策を巡らしているつもりなんだけど、ちょっとおつむが足りていない。憎めないけど、赦すこともできないワル。ヴェルディが最後に書いたオペラです。喜劇なんですが、口ずさむことができるようなアリアはなく、音楽がすべて芝居のために作られているといった趣。

二国ではこのジョナサン・ミラーの演出、多分3回目の上演だと思います。前2回はとにかく舞台の美しさ、巧妙な仕掛け、フェルメールの絵そのもののような装置と衣装に圧倒されて、音楽の細部まで理解できなかったような気がします。今回はイヴ・アベルという指揮者の紡ぎ出す音楽がとにかく絶品でした。1幕2幕はファルスタッフ一味のアンサンブル、そして女房たち、それにフェントン、カイウスといった男声陣のアンサンブルが実に楽しい。1幕大詰め、男声陣が2分の2拍子、女声陣が8分の6拍子で同時に歌う奇妙な早口言葉のアンサンブル、そこにフェントンがレガートで愛の歌を乗っけてしまう、なんともかみ合わない面白さが絶妙です。78歳のヴェルディがきっと楽しみながら作曲したんだろうなって想像できます。

3幕になるとオーケストラの描写がいっそう面白くなります。洗濯かごに入れられてテムズ川に投げ込まれたファルスタッフが、ずぶ濡れになって震えながら上がってきて、「心臓のすべての膜が震え出す」と歌い出すと、オケの様々な楽器がトリルを鳴らし始め、最後はオケ全体が強音のトリルでブルブル震える様子を表現します。客席から笑い声が起こるほどみごとな演奏と歌でした。森に呼び出されたファルスタッフが妖精に扮した女性達にからかわれて、ゴロゴロ転がって逃げようとするあたり、オーケストラの短いフレーズでデブが転げ回る様子が表現されていました。

かくして、ファルスタッフ、フォード、そしてカイウスの3人がコケにされるわけですが、そんな乱痴気騒ぎの中、最後にファルスタッフが「この世はすべて冗談」と、シェイクスピア独特の警句をぼそっとつぶやきます。するとたちまちそれが2人3人と広がって9重唱10重唱となり、さらに後ろに控えた大合唱も加わっていくあたりのあっという間の盛り上げ方はお見事。本当に楽しいアンサンブル喜劇の幕が下りました。

二国には珍しく、カーテンコールでオーケストラにもブラボーが飛んでいました。この日の東フィルはホントによかった。歌手ではファルスタッフのガグニーゼが幕が開いたとたんに美声と声量で圧倒。フォードのマッシモ・カヴァレッティはいい男なんだけどちょっと間抜けなコキュを熱演、フェントンの吉田浩之も美声を響かせていました。女声陣ではフォード夫人アリーチェのアガ・ミコライの貫禄はさすが。初めて聞く人でしたが、クイックリー夫人を歌ったエレーナ・ザレンバというのがなかなかドスのきいたアルトでぴったり役にはまっていました。

ちょっと京都へ 7 東福寺2015/12/10 13:43

京都4日目は東奔西走。京都の町を駆け巡りました。


まずは都の南東。伏見稲荷よりは手前ですが東福寺へ。京阪電車の鳥羽街道駅で降り、お寺の南側からアプローチしてみました。

今年は紅葉がかなり茶色っぽい。通天橋から方丈方面。



部分的にはこんなきれいなのもあるんですが・・・





方丈庭園。禅寺らしい庭です。


方丈から見た通天橋。タモリ、松雪泰子、山村紅葉がサントリーのCMを撮ったところ。(6秒あたりから)

方丈の横を抜けていくと、龍吟庵と即宗院という塔頭があります。これは龍吟庵の門。京都は応仁の乱で焼け野原になったので、室町初期とか鎌倉時代の建築はありません。安土桃山以降の建築物になります。ただここは焼け残ったのか、実に寝殿造りと書院造りを折衷した建物が残っています。パンフレットには「応仁の乱以前の古制を残す我が国現存最古の方丈建築」とあります。



門前町をぶらぶら行くと、塔頭寺院の中には商売専一のところも。門をくぐると、狭い境内に出店のテントが林立していたりします。

一方で、全く一般公開していない静かな寺が並ぶところもあります。

そんな中で見つけました。明暗寺。表札には「尺八根本道場」とあります。虚無僧尺八の元締めということになっていますが、明治時代に一度廃寺になって、再度宗教法人になったのは1950年と比較的新しいお寺。

宗派としては臨済宗の東福寺に関係が深い普化宗。実はこの宗派、仏教なのに教義がない。尺八を吹くことが禅の実践であるということになっていて、まあそれが虚無僧というシステムを支えていたわけ。徳川幕府のお墨付きで、全国どこへでも通行できたので、その方面の方々、つまり今で言う権力の犬、公安関係ですが、当時は隠密とか呼ばれていた人々、その表向きの姿が虚無僧ということになります。そのほかにも、親の敵を捜し求める人々なんていうのも物語としてはあったみたいですが・・・

「吹禅」という石碑。尺八を吹くことが禅の実践であるという意味です。

明暗寺の隣の塔頭では、門前にきれいな和服を着たお姉さんが立っていて、しきりに客を呼び込んでいました。この時期だけランチを出しているんだとか。メニューは松花堂弁当1種類だけで、3千円+税。う〜む、ちょっと高いかなと思ったんですが、お昼近くなって腹も減ってきたので、お堂に上がり込みました。それなりに品数もたくさんあって、おいしい弁当でした。それより、数は少ないんだけど、ここの紅葉きれいでした。





今年ももうこんな音楽の時期になってきました。エリーナ・ガランチャが歌うウィリアム・ゴメスの『アヴェ・マリア』。

ちょっと京都へ 8 金閣寺2015/12/11 13:50

東福寺で昼飯を食ってから午後は都の北西、金閣寺へ。

修学旅行のメッカですが、私はここに来るのは初めて。

参道の紅葉はなかなかきれいでした。




境内はまあ、こんなもん。

ちょこっときれいなところもあるにはあるんですが・・・

なんだか印象派の絵画みたいですニャー (=^^=)


アサーッ







比較するようなもんじゃないかもしれませんが、銀閣のほうが庭も建物もはるかに趣がありますねぇ。それに金閣は人が多すぎ。






キングズ・シンガーズのクリスマス・ソング。