空海展・興福寺2024/04/28 12:23

翌日も空海展を見るために奈良へ出かけました。奈良国立博物館の新館を全部使って、素晴らしい展示をしていました。


こんな感じでマスコミは騒いでいますが、いやあホントにすごかった。ちょっと前に上野でやった金色堂の展覧会とは雲泥の差。国宝重文ザックザックでございました。個人的には空海自筆の灌頂歴名が見られたのが幸運だったかな(公開は4月29日まで)。真言密教で法を受け継いだ人間の名簿なんですが、筆頭に最澄の名が見られます。メモ書き風のものだと思いますが、書き損じたところに線を引いて書き直したり、弘法も筆の誤りを地で行った感じ。あとは両界曼荼羅やら血曼荼羅、それにインドネシアで最近発掘された密教文化遺産が面白かったですねぇ。

奈良公園は外人でごった返しておりましたが、流石に空海展までは入ってこない。ゆっくりと見ることができました。

奈良公園から興福寺にやって参りました。2018年に再建された伽藍ですが、大屋根に鴟尾を乗せた姿は、天平の甍って雰囲気。普段は公開されていないんですが、現在東金堂が五重塔の解体工事にともなって閉鎖されているために、代わりに開いている感じでしょうか。
本尊の釈迦如来はともかくとして、国宝の四天王がすごい!




回廊の柱の礎石でしょうか。むき出しの石が整然と並んでいます。中央は南円堂。


南円堂周辺は観光客でごった返しています。


興福寺は藤原不比等創建の寺。まあ藤原氏の氏寺であり、菩提寺でもあるわけですから、当然のことここにも藤が咲いています。




正面が五重塔。左に東金堂があるんですが藤棚の下にちょこっと写っています。五重塔は解体修理に入るんだそうで、塔よりも背の高いクレーンが目立っています。奈良は興福寺の五重塔よりも高い建物は建てられないんだそうですが、この先10年間はクレーンの方が背が高そうだ。


たまたまですが、北円堂が開いていました。ここはまさに藤原不比等の墓と言ってもいい場所。日本一美しい八角堂ともいわれますが、不比等の1周忌に元正天皇が長屋王に命じて建てさせたと伝わります。堂内には国宝ばかり7体の仏像が納められていますが、何と言っても平安初期の四天王像がすごい! 拝観料300円也。

ちょっと一息2024/04/28 13:12

円の底が抜けたらしい。160円を突破すると85年のプラザ合意以前の240円が見えてきそうだ。日銀総裁は通貨安が基調物価に影響しないと言ったんだそうだが、口先介入すら諦めたらしいね。エネルギー需要の9割、食料は6割が輸入に頼っている国だ。物価に影響ないなんて白々しい嘘をよくつけるものだ。相変わらず財務大臣は人ごとのような口ぶり。当事者能力まるでなし。

さてさて京都に出かけている間に、季節は移ろい、いつの間にやら屋上のバラが咲き始めました。本日の最高気温28.9℃。

スペクトラ


純白のマダム・アルフレッド・キャリエール


オールド・ブラッシュ。根元にはシランが咲いています。


ピンクのムーン・シャドウとオレンジの楽園。


ラ・フランス


パパメイアン


フレグラント・アプリコット


クリムゾン・グローリー

妙心寺 大心院2024/04/28 21:44

翌日はほぼ一日中雨。ちょっと地味な妙心寺の塔頭寺院を訪ねてみました。

妙心寺に一歩足を踏み入れると、禅寺らしい静寂の世界。さしもの外国人も、ここまではやって来ない。


まずは大心院へ。


奥にツツジ、手前にボタンの花壇を配した庭。




色合いからすると霧島ツツジでしょうか。








見事なツヅジです。右の玉作りはサツキかな?



妙心寺 桂春院2024/04/28 21:57

次に桂春院という塔頭に入ってみました。




4つある庭。どれも苔が見事です。












青もみじもいいですね。


苔がふわふわ。


庭に降りて一回り。








つくばいの水面に映る青紅葉 おそまつ


桂春院を出てぶらぶら。路地に止めてある車が(ここに写っているのは国産車ですが)、メルセデスとかBMBとか、なんか坊主丸儲けって雰囲気です。あと酒屋の配達の車もよく見かけました。大酒飲みでベンツを運転する住職ってのが、ここで得たイメージ。

不許葷酒入山門

妙心寺 退蔵院2024/04/28 22:43

妙心寺巡りの最後に、おなじみ退蔵院に入ってみました。

山門をくぐると可愛い禅問答。


奥が方丈で有名な国宝『瓢鮎図』が見られます。


方丈の前の庭は元信の庭と呼ばれています。画家、狩野元信の作庭。


方丈の外側の路地進む。


ここは3週間前には観光客でごった返したところ。


陰陽の庭。枝垂れ桜の花びらが散っています。




七重八重花は咲けども山吹の実の一つだに無きぞかなしき(あやしき)
兼明親王が臣籍降下した源兼明の歌。この歌はず〜と後世の太田道灌との絡みでよく参照されるんですが、『光る君へ』に登場した源重信の先々代の左大臣。


趣ある東屋






庭の一番奥。水が流れ出す滝から、やがてひょうたん池に流れ込む様子は、無鄰菴の庭園を思い起こさせます。あるいは横山大観の生々流転