2/11 鈴木雅明指揮のN響でストラヴィンスキーの『プルチネッラ』と『ペトルーシュカ』2022/02/12 11:28

昨日(2月11日)は池袋の芸術劇場で、鈴木雅明指揮のN響でストラヴィンスキーを2曲聞いてきました。午後7時半開演の短い演奏会です。1917年4月、ロシア革命でデラシネになったストラヴィンスキーは、ナポリに旅行に出たそうだ。同行者はディアギレフ、マッシーヌ(バレエ・リュスのメンバー)、指揮者のエルネスト・アンセルメ、それに画家のパブロ・ピカソ。超豪華メンバーでナポリを満喫したからには、その思い出を作品に残さずにいられようか。というわけで、旅の成果が『プルチネッラ』となって結実します。プルチネッラはコメディア・デッラルテの道化役ですが、そんなことはどうでもいい。初演の指揮がアンセルメ、台本と振り付けがマッシーヌ、舞台美術がピカソ、そして作曲はもちろんストラヴィンスキー。これらがすべて。

プルチネッラのスコアを見たことがないんですが、高音から低音まで弦楽器は5人ずつ。かなりの迫力があって、管楽器の音がかぶって聞こえにくいほど。あそこらへんのバランスのとり方がちょっとイマイチかな、なんて思いました。ほんとにあんな編成なんだろうか。ペルゴレージとその偽作を素材とした、偽古典的な音楽ですが、ストラヴィンスキーにしちゃちょっと垢抜けない。新古典主義とやらがそれ以前の生命力を削いでしまったようだ。鈴木の指揮もなんだか不完全燃焼。

2曲目は『ペトルーシュカ』。1947年版で、管楽器がちょっと刈り込まれたバージョンだそうだが、それにしてもここでも弦が大きすぎる。バレエの繊細かつグロテスクな音楽が、ベタベタ大音響の弦の中に埋もれてしまう。もっと木管楽器の美しさ、金管のダイナミクスと打楽器のはっちゃけた音色を聞きたいところだが、結構弦楽器の圧力が強い。ただし、バレエの場面を思い浮かべるという面白さはなしにして、シンフォニックな音楽として捉えればそれはそれで面白く聞くことができる。まあ、そんなような演奏だったと思います。

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予想したとおり、雪は半日でなくなりました。



炭粉を撒いたのでヒヤシンスの花芽にかかっています。


雪はもう殆ど融けています。


芝生の状態。




緑がかなり少なくなっていますが、それでも例年に比べれば頑張っている方かなと思います。




一輪残されたスペクトラ

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