新国立劇場:イル・トロヴァトーレ ― 2011/10/06 23:16
昨日(10月5日)は二国でヴェルディの『イル・トロヴァトーレ』を見てきました。ヴェルディは2年前の『オテロ』以来でしょうか。あれもなかなか立派な舞台でしたが、今回の『イル・トロヴァトーレ』の新演出も見応えのある重厚な舞台でした。舞台写真はこちらを参照。キャスト&スタッフはこちら。
やたらと暗くて救いのない話の割に、音楽がやけに生き生きと書かれていて、脂の乗り切った時期のヴェルディの力量を余すところなく発揮した作品だと思います。で、その生き生きとした音楽を実際に演奏してくれた東フィルと、指揮者のピエトロ・リッツォに拍手。現時点でものすごく存在感がある、あるいは強烈な個性を持った指揮者というわけじゃないかもしれませんが、ヴェルディの音楽を肩肘張らずに自然体のまま鳴らしてくれた点で、この上演を成功に導いた功労者じゃないかと思います。人間の感情や息づかいが自然に音楽に乗ってくるっていうのは、普通のようでいて普通にはできないこと。まして、死と向き合った暗い物語にあれだけ生き生きした音楽が付いているわけですから、これは並大抵のことじゃありません。
演出はかなりオーソドックスなんでしょうが、「死神」というのか、バロックオペラなんかによく出てくる「イル・テンポ」を、親子連れで舞台上に登場させて(死神の親子)、レオノーラやマンリーコと絡ませたところがユニーク(舞台写真<3>のアズチェーナの背後の白っぽい人物)。3幕だったか、レオノーラが差し出された花束を受け取ってしまってから、差し出した相手が死神と気づいて愕然とするといった場面は効果的だったかなぁ・・・
おそらく、この作品に関しては成功したアイディアだったんじゃないかと思います。
ジプシーの女アズチェーナを歌ったアンドレア・ウルブリッヒは決して大げさな動作はしないけど、内に秘めた復讐の念を強烈に体現していました。ドスの効いたアルトってわけではないんですが、存在感のある歌い口。(舞台写真<1>、<2>、<3>)
ルーナ伯爵のヴィットリオ・ヴィテッリも深みのあるいい声。前半は圧倒的な存在感を見せつけていました。それに対してマンリーコのヴァルテル・フラッカーロは出だしイマイチかなぁなんて思いながら聞いていたんですが、次第に調子を上げてきて、後半の3幕4幕は圧巻の声を聞かせてくれました。
レオノーラのタマール・イヴェーリは2年前にオテロのデズデーモナを歌った人。彼女も前半ちょっとノリが悪かったように思いましたが、後半は純真無垢なレオノーラを好演。特に4幕の毒を飲んでからの感情のほとばしる歌い回しはなかなかみごとでした。
あともう一人、フェルランドを歌った妻屋秀和。二国になくてはならない渋いバイプレーヤーですが、この作品でも幕開きの一場をさらっていきました。そして、アンヴィル・コーラスを始め、随所にちりばめられた勇壮な合唱。これはやっぱり二国合唱団の本領発揮といったところ。ホントにここの合唱はいいねぇ。
いまだにフクイチの影響で出演者のキャンセル、差し替えが絶えない二国ですが、このくらいの水準の上演を是非続けてもらいたいものです。上演のレベルがひどく落ち込んだら、金を払って見に行く客としてはやっぱり東電に損害賠償を請求しなきゃならないですよね。
秋晴れ ― 2011/10/07 14:39
一昨日はかなり雨が降りました。昨晩も夕立のような雨が降って、今日は空気が澄んで、心地よい秋晴れ。結構日差しは強いです。
芝生もかなりいい調子。今日はまだ湿ってるんで、芝刈りは明日かなぁ。
ちょっと逆光気味になると、まぶしいくらいの日差しです。
バラは今週末が見頃になりそう。
「毒を食らわば」の第二弾。今日はカラスのデズデーモナ。
この歌、バロックオペラみたいにレチタティーヴォで語っていたと思ったら、いつの間にか歌になり、またいつしか語っているといった感じで、はっきりここからここまでって決めにくいんですが、5分7秒あたりからが柳の歌の前奏で、歌は5分23秒から(ピアンジェア〜
・カンタンド)。そのままずっと続いて、12分30秒あたりからが「アヴェ・マリア」。嫉妬に狂ったオテロに絞め殺される運命のデズデーモナ。この歌は自らの鎮魂曲といってもいいんじゃないでしょうか。「柳の歌」はもちろんシェイクスピアの『オセロ』の中にも入っている有名な一節。当時も劇中で歌われたはずです。
カスタ・ディーヴァ ― 2011/10/08 16:28
今日はまず芝刈り。
気温がちょっと低くなって、雨が降ったんで、芝生はかなり伸びていました。
昨日は風も強くて、もう枯葉が散っています。
一週間ぶりの芝刈り。
さっぱりしました。
バラはちょうど見頃。
「毒を食らわば皿まで」の3回目ぐらい? カラスの歌うドルイドの巫女ノルマ。
ベルカントオペラの中でも屈指の難曲と言われています。
秋のバラ ― 2011/10/09 14:33
秋のバラが見頃になりました。
ピンク・ピース
楽園とアンジェラ
フレグラント・アプリコット
ラ・フランス
クリムゾン・グローリー(手前)とピンク・ピース
クリムゾン・グローリー
アリスター・ステラ・グレイ
久しぶりにロッシーニに戻って、今日は『セビリアの理髪師』
。
ヴィヴィカ・ジュノーが歌うロジーナのカヴァティーナ
* 今の歌声は
秋のバラ II ― 2011/10/10 14:23
春と違って秋のバラは花持ちがいいですねぇ。やっぱりちょっと涼しくなっただけでかなり違います。
アプリコーラ
アンジェラと楽園
ちょっとごちゃごちゃしてますが、楽園、アンジェラのほかに、ムーン・シャドウ、チャイナ・ドールなんかが咲いています。
赤とんぼさん
クリムゾン・グローリーに止まっています
フレグラント・アプリコット
涼しくなって、芝生の密度が上がってきました。サマーパッチの痕に種を蒔いた所は、順調に発芽しています。最近修復箇所が少なくなったせいか、種をなかなか使い切れません。今年使った種は、買ってから丸2年経っていました。古い種でもよく発芽するもんですねぇ。1kg買うと使い切るまでに5年ぐらいはかかりそうだから、古いのがこのくらい発芽してくれると助かります。
今日も『セビリアの理髪師』
から「ウナ・ヴォーチェ・ポコ・ファ」
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