3/5 都響 ペトルーシュカ他@池袋芸術劇場 ― 2023/03/06 15:28
昨日(3月5日)は池袋で都響を聞いてきました。指揮はベン・グラスバーグという若手。2017年に23歳でブザンソン優勝というから、現在29ぐらい。楽屋から走ってステージに上ってくる様子が、いかにも若々しい。でもヨーロッパではすでにオペラハウスでレパートリーを振っているらしい。
前半はまずサン=サーンスの『サムソンとダリラ』からバッカナール。哀愁を帯びたオーボエの音色から次第に高揚し、最後は桶全体をデーハーに鳴らしていました。続いてサン=サーンスのチェロ協奏曲第1番イ短調。チェロはブリュノ・ドルプレールという人。なんでもベルリン・フィルの首席奏者だそうだ。曲のせいか、それとも奏者が凡庸なのか、まるで印象に残らぬ演奏。
後半はリャードフの交響詩『魔法にかけられた湖』。これはドビュッシーからメロディーを取り去ったような不思議な音楽。静かな弦のトレモロは、ひょっとして湖の波紋を表しているのか。絶妙なハーモニーの移り変わりで、静かな湖畔の情景を描写しているようだ。ちょっと印象派にも通じるような技法だが、全体にほとんどとらえどころがない音楽。ほんの数分の出来事だったが、でも美しい。
最後にストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』(1947年版)。もともとピアノ協奏曲として構想された経緯からしても、普段はステージ下手でチェレスタと並んで辛気臭く弾いているピアノを、オーケストラのど真ん中に据えたのは成功。ピアノのドライな音色、ミュート付きトランペットの強奏。グロテスクな音楽を美しく聞かせるそつのない指揮ぶりには感心しました。この若手はなかなかやるな。
アンドレス・オロスコ=エストラーダ指揮のhr-交響楽団の演奏。
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