インバル+都響 マーラー10番@東京芸術劇場2024/02/23 16:28

今日は久しぶりに都響を聞いてきました。インバルの指揮でマーラーの10番嬰ヘ長調。嬰ヘ長調というと#が6つ付く調子ですねぇ。いかにも世紀末という感じがします。あるいは断末魔のロマン派。10番はマーラーの生前には完成されず、草稿も破棄するようにと言ったとか、いや言わなかったとか、水掛け論争にになっていたような気がします。最終的にはニューヨークで余命を保っていたマーラーの未亡人アルマの了承を得て(1963年)、クックの補筆による版が一般に流布されるようになったんですが、それでも演奏される機会は滅多にないそうだ。今日がその滅多にない機会に遭遇したらしい。

会場はほぼ満席。御年87のマエストロは元気いっぱい。演奏の内容についてとやかく言う資格はないんですが、マーラーのシンフォニーに共通するスキゾな性格がより徹底された音楽だったと思います。作曲の時期が、アルマの不倫から精神的に病んで、フロイトの診察を受けた時期に相当するわけで、そりゃもうかなりのスキゾっぷりでございます。軍楽隊の大太鼓が空気を読むことなく突如鳴り出したり、サロメのテーマの断片が各種の楽器に受け渡されて強い印象を与えたり、かと思うと9番の天国的な静けさの持続が弦楽器に現れたりします。

終演後のブラボーは凄まじかったですねぇ。最後までは見届けませんでしたが、誰かさんの誕生日にちなんで(?)一般参賀もあったらしい。

どこぞの音楽ファンがこの日の演奏に関してブログを書いています。

インバル指揮のコンセルトヘボウ管でマーラーの10番。

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