2/20 反田恭平+ジャパン・ナショナル・オーケストラ@サントリー2024/02/21 16:21

昨日はあの暑さの中(最高気温23.8℃)サントリーまで反田とジャパン・ナショナル・オーケストラを聞きに行ってきました。プログラムの1曲目はラヴェルの『クープランの墓』。バロック時代に盛んに作曲された『◯◯の墓』へのオマージュですね。まず響きが透明。そして例えようのないくらい管楽器が美しい。音色もそうだし、思わず踊りだしたくなるような歌いまわしも絶妙。特にオーボエ、そしてクラリネット。

2曲目はプーランクの『オーバード』。これが凄かった。こんなにダイナミックでしかも繊細なオーバードを聞いたのは初めて。そもそも滅多に演奏される曲ではありませんが、それでも心が浮き立つような面白さでした。プーランクの指示通り、ピアノは上手端、そして管楽器・弦楽器がピアノを取り囲むように3列に座るという配置。ピアノの蓋は取り外しています。これも冒頭のラヴェルと同様、管楽器が大活躍しました。ヴィオラのソロも、チェロの哀歌も美しかった。恋のできないディアーヌ(ディアナ、アルテミス)の哀しみをちょっと大げさに、でも哀愁を帯びた切なさと、「なんちゃって」と笑い飛ばす軽妙さで表現した、その悲喜こもごもの取り合わせが絶妙でした。

後半はまず『ドン・ジョヴァンニ』序曲。ちょっと重たい。でも短い期間でしたがウィーンで習ってきたんでしょうか、モーツァルトの対位法の処理は見事でした。最後にモーツァルトのピアノ協奏曲第20番。これが何とも重ったるい演奏。まるで20世紀前半の巨匠時代を思わせるような大時代の解釈。まあ熱い演奏といえばそう言えなくもないんですが、今の時代にあのモーツァルトはねぇだろう。というわけで、あまりにもつまらないんで、睡眠と半覚醒を繰り返しながらウトウトしておりました。

カラヤン広場にはBMWが6台ほど展示されていました。スポンサーとは言え、あまり趣味の良い宣伝の仕方とは思えませんねぇ。まあ「いいわね。これ包んでちょうだい」というお金持ちのマダムの5人や10人いそうな感じもありますが…

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