秋刀魚2025/09/12 13:53

昨日はかなりの雨が振りました。



14時40分ごろから15時半ぐらいの50分ほどで77ミリ降っています。特に東京の南部、羽田や品川あたりでは1時間に100ミリを超えるような降り方だったそうで、川が氾濫したり、電車が止まったりしたんだそうだ。

夕方近所のスーパーで秋刀魚を買ってきて夕餉にしました。今年はまるまると太って脂の乗りが段違いです。去年ガス台を取り替えて、魚焼きのグリルも一回り大きくなり、大きな秋刀魚を切らずに焼くことができて、これもよかった。以前サンマを食べたのはいつだっけ? 思い出せないほど昔の話のような気がします。サンマというと思い出されるのは佐藤春夫の「秋刀魚の歌」。


あはれ
秋風よ
情〔こころ〕あらば伝へてよ
――男ありて
今日の夕餉〔ゆふげ〕に ひとり
さんまを食〔くら〕ひて
思ひにふける と。

さんま、さんま
そが上に青き蜜柑の酸〔す〕をしたたらせて
さんまを食ふはその男がふる里のならひなり。
そのならひをあやしみてなつかしみて女は
いくたびか青き蜜柑をもぎて夕餉にむかひけむ。
あはれ、人に捨てられんとする人妻と
妻にそむかれたる男と食卓にむかへば、
愛うすき父を持ちし女の児〔こ〕は
小さき箸〔はし〕をあやつりなやみつつ
父ならぬ男にさんまの腸〔はら〕をくれむと言ふにあらずや。



さんま、さんま
さんま苦いか塩つぱいか。
そが上に熱き涙をしたたらせて
さんまを食ふはいづこの里のならひぞや。
あはれ
げにそは問はまほしくをかし。


佐藤春夫は谷崎潤一郎の妻に惚れ、谷崎は妻の妹に惚れていましたたとさ。谷崎が留守にしているとき、佐藤は谷崎の家に上がり込み、「あはれ、人に捨てられんとする人妻と 妻にそむかれたる男と食卓にむかへば、」と、秋刀魚の夕餉に臨む。小さな女の子は父親でもない佐藤に「おじさん、さんまの腸ちょうだい」とねだったんだそうだ。そして「さんま、さんま
さんま苦いか塩つぱいか。」と結ばれる、泥沼のような日々。


シルクジャスミン


サハラ


今日も時折パラパラ降っています。


サルスベリの花がかなり散りました。多分10月に入ってもう1回満開になると思います。


桔梗





レア・デザンドレとトーマス・ダンフォードのコンビで、「苦しみが甘美なものならば」。