琳派2022/08/14 14:22

一昨日から昨日にかけて台風のお陰でかなり降りました。66ミリぐらいかな。しかも一時雷鳴が轟いて至近距離に「ドカーン」と一発二発落っこって、なかなかの迫力でございました。

ところで日本画の流派に「琳派」というのが御座います。大元の俵屋宗達の代表作は何と言っても「風神雷神図屏風」。それにインスピレーションを与えたとされるのが、京都三十三間堂の風神と雷神の彫刻。もちろん両方とも国宝です。鎌倉時代の湛慶の周囲の仏師の作と言われていますが、三十三間堂の千体千手観音の静の世界とは裏腹に、実に躍動感あふれる彫刻です。

風神


雷神

現在では三十三間堂に入ると仏像群に向かって右端に風神、左端に雷神が鎮座します。一時期は二十八部衆と風神・雷神は裏の通路に置かれていた時期もあり、また正面に戻ってきても、風神・雷神の左右が逆だった時代もありますが、この2体の並びに関しては現在の状態がオリジナルとされています。


俵屋宗達 「風神雷神図屏風」

二曲一双の屏風絵で下地にキンキラキンの金箔を貼ってあります。

俵屋宗達は安土桃山時代1570年代の生まれで、江戸初期に活躍した絵師とされています。風神雷神を描いたのが寛永年間。祇園の建仁寺所蔵ですが、京都の国立博物館でモノホンを見ることができます。


尾形光琳の「風神雷神図屏風」。これも二曲一双の屏風絵で、右隻第一扇に風神、左隻第二扇に雷神が描かれているのは宗達と同じです。尾形光琳は1658年生まれ、1716年没。俵屋と師弟関係にはありませんが、俵屋宗達のこの構図が気に入ったんでしょうね。


酒井抱一の「風神雷神図屏風」。風神・雷神の配置は同じです。1761年生まれ、1829年没。尾形光琳の没後45年を経て酒井抱一が生まれています。描き方の芸風の好みなんでしょうが、超ロングパスでの伝承で御座います。


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台風一過の秋晴れとはいきませんが、33.1℃まで上がっています。





八重の桔梗が咲いています。


台風の雨に打たれたのに、なかなか健気です。




百日紅の花は思ったほど落ちていませんでした。


芝生は雨が降ってちょっと回復していますが、秋に涼しくなったらまた種を撒いて修復します。






マツバボタンが目立ってきました。


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