エイフマン・バレエ 『アンナ・カレーニナ』 7/202019/07/21 14:33

昨日〔7月20日)は上野の文化会館でエイフマン・バレエの『アンナ・カレーニナ』を見てきました。呼び屋(JA)のサイト(若干の写真と動画があります)。

『アンナ・カレーニナ』は日本人のダンサーも入って2回(2010年3月、2012年3月)二国でやった演目ですが、あの時は中ホールという小さな箱だったので、多分それなりの簡素な装置だったんじゃないかと思います。今回は文化会館ということもあってかなり豪華なしつらえ。演出も多少変化していました。

あまりにも有名なトルストイの小説をバレエにしたもの。これはいろんな人がバレエに仕立てています。エイフマンの場合は、小説をかなり大胆に刈り込んで、三角関係のドラマにしています。ただし『ロダン』とは逆に男が二人、女が一人。カレーニンの妻アンナは青年将校ヴロンスキーと出会い恋に落ちる。カレーニンは世間体を重んじて離婚に応じない。アンナはヴロンスキーと駆け落ち。その後ペテルブルクに戻ったアンナは社交界からは拒絶され、夫の元にいる一人息子とも切り離される。居場所のなくなったアンナは汽車に身を投げる。

様々なエピソードが踊られますが、『ロダン』とは異なりこちらは元の小説がありますから、カレーニンとアンナの心の行き違い、ヴロンスキーとの熱烈な恋愛、恋の逃避行・・・ストリーの展開はスムーズに進みます。夫とのデュエットの場面では、次第に心が離れていくアンナの心情は、「嫌だ、嫌だよ、こんな男」といったセリフが聞き取れそうなくらい、体の重みとなって表現されます。ヴロンスキーとの邂逅では、心ウキウキ軽やかなステップになります。心情を肉体で表現することにかけては、エイフマンの振り付けと、バレエダンサーの技量はピカイチ。

主役3人の中では最も若いアンナ役のダリア・レズニクという人がみごとでした。2016年にワガノワ・バレエ学校卒業だそうで、まだ21歳とかそんな若さですが、子持ちの人妻の役をみごとに踊りで表現していたと思います。カレーニンのセルゲイ・ヴォロブーエフは2010年の上演でも踊っていた人だと思います。ベテランですね。派手さはないけど、謹厳実直な世間体を重んじる官僚の役柄をさりげなく演じていました。ヴロンスキーのイーゴリ・スポーチンという人はどうなんだろう、情熱に突き動かされる青年将校って役どころなんですが、派手でもなく地味でもなく、性格の作り方がちょっと曖昧だったかなぁ。

群舞はみごと。後半冒頭ヴェネツィアの謝肉祭の群舞、ペテルブルクに帰ってきた社交界のダンスシーンなど見所満載。あの人数で悲愴の第3楽章のスケルツォを踊りまくるところは素晴らしかったですねぇ。そして幕切れの汽車の群舞。舞台狭しと並んだダンサー全員が蒸気機関の動力となり、ピストンとなり。動輪となり、機関車そのものとなる。あの迫力はさすが。そして濃いスモークのなか、アンナが身を投げる。この舞台の一番の見所でした。

アンナ・カレーニナの公式トレーラー(きれいな画質です)



******************
昨日・一昨日に比べると暑さは一段落。今のところ最高気温は28℃ぐらい。どんよりとした曇り空で、午前中は時折雨が落ちてきました。






最後に芝生を刈ったのは17日(水曜日)ですが、ボーダーのレンガのあたりを見ると芝生がかなり伸びているのがわかります。





中3日で芝刈り開始。



今年は7月になってから芝生がよく伸びています。密度もかなり高い。


今日も芝刈り機を通すのにかなり時間が掛かりました。

病気のスポットがかなり目立ちます。この時期になっちゃうと、秋まで待って補修蒔きをするしかないですねぇ。




ボーダーのレンガ沿いの芝がまだかなり伸びています。



7月9日以来12日ぶりにバリカンでエッジを刈りました。


すっきり


軸刈りにしておくとまた2週間ぐらいは持ってくれるでしょう。

いつもだとバラの蕾は咲かせずに摘んでしまう時期なんですが、今年は7月末になってもちょこっとバラがきれいです。

17日に剪定したサルスベリ。早速花が咲き始めました。

剪定直後の様子(7/17)。

コメント

_ おこちゃん ― 2019/07/24 11:33

こんにちは!
デデさん、なぜチャイコフスキー?なぜ悲愴?

_ デデ ― 2019/07/24 21:59

こんばんは。このバレエはチャイコフスキーの音楽ばかりつかっていますね。冒頭の弦楽セレナーデから最後の『ロメオとジュリエット』まで、なかなかセンスのいい選曲です。

JA(農協じゃない)のサイトに曲目が上がっています。

使用楽曲
(すべて抜粋/順不同)
オール・チャイコフスキー
<第1幕>
弦楽セレナーデ ハ長調 Op.48より第1楽章
組曲第1番 ニ短調 Op.43 序曲とフーガ
交響的バラード「ヴォエヴォーダ」Op.78
組曲第1番 ニ短調 Op.43 間奏曲
なつかしい土地の思い出 Op.42 スケルツォ ハ短調
交響曲第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」より第1楽章
交響曲「マンフレッド」Op.58 レント・ルグーブレ
幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」Op.32
弦楽六重奏曲「フィレンツェの想い出」ニ短調 Op.70(弦楽合奏版)
<第2幕>
交響曲第2番 ハ短調 Op.17より第4楽章
幻想序曲「ハムレット」Op.67a
組曲第3番 ト長調 Op.55 主題と変奏
組曲第3番 ト長調 Op.55 悲歌
交響曲第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」より第3楽章
なつかしい土地の思い出 Op.42 瞑想曲 ニ短調
幻想曲「テンペスト」Op.18
幻想序曲「ロメオとジュリエット」

_ おこちゃん ― 2019/07/26 22:14

そういうことなんですね。
バレエがこういうこともあるって、全然知りませんでした。
チャイコフスキーが好きな人にはたまらないステージですね。
農協じゃないJA、ちょっと見てみようっと(*^▽^*)
ありがとうございました。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
ネコのクロかあちゃんとその娘のトムピリさん、二匹の関係は?
兄弟  親子  夫婦

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://dede.asablo.jp/blog/2019/07/21/9131571/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。