10/16ダウスゴー指揮の都響でランゴー、シューマン、ニールセン2022/10/17 14:02

昨日はトーマス・ダウゴー指揮の都響を聞いてきました。寡聞にして名前は存じていなかったんですが、アラ還のデンマークの指揮者で、現在はBBCスコティッシュの主席にして、国際的に活躍している人だそうだ。まずは小手調べにランゴーの交響曲第4番『落葉』。交響曲という響きと『落葉』という言葉の落差もさることながら、演奏時間が20分余りかかるかなりの大曲。1893年生まれで1952年没。フィンランド人のシベリウスが1865年生まれで1957年没ですから、まあそんな時代の人。生涯に16曲の交響曲を書いたそうだが、後期ロマン派的でもあり、ベートーヴェンの響きもあり、豪快に太鼓を打ち鳴らす情熱的な部分もあり、オーボエの叙情的なソロもあり、作曲された時点までの交響曲と呼ばれる作品を網羅したような作り。それでいて聴衆を飽きさせない手練手管も加わって、かなりの満足感が得られました。

前半の2曲めは宮田大をソリストに迎えてシューマンのチェロ協奏曲。ちょっと地味目なプログラム。しかもこの日の宮田は、出だしのソロから音程が極めて不安定。そうなると脊髄反射的に睡魔が襲ってきます。半睡半覚醒状態の中で、意識にも記憶にも残らない奇妙な音楽が紡がれていたのは何となく覚えています。

後半はニールセンの交響曲第4番『不滅』。奇しくもこの日最初に演奏されたランゴーの『落葉』も交響曲第4番でした。しかも『不滅』と『落葉』は同じ1916年に作曲されています。ダウスゴー指揮の都響は最初からかなりハイテンションの演奏を繰り広げました。ザクザク切り込む弦としなやかに歌う木管のコントラストも鮮やか。それから咆哮するホルンも鮮やかでした。最後の部分はティンパニ奏者が2人で、太鼓の叩き合いを演じるんですが、普通はひな壇の上に2人が乘って演奏しますが、この日は第2ティンパニがヴィオラの後ろ、ベース手前あたりに配置されていて、音の奥行き感を聞かせてくれました。それにしてもデンマークの作曲家ってティンパニの轟音が好きですねぇ。

ニールセンの交響曲第4番『不滅』から第4楽章。パーヴォ・ヤルヴィ指揮のhr交響楽団。


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昨日からまた爽やかに匂い始めました。二度咲きはよくあることですが、今回は9月末に咲き始めて、2回めが今頃。2週間以上間が空いています。