5/11 バンジャマン・アラール チェンバロ・リサイタル ― 2022/05/12 12:43
昨日(5月11日)は浜離宮朝日ホールでバンジャマン・アラールのチェンバロを聞いて来ました。オール・バッハ・プログラムで曲目は、
シンフォニア第5番 変ホ長調 BWV791
フランス組曲第4番 変ホ長調 BWV815
トッカータ ト長調 BWV916
協奏曲 ハ長調 BWV976 (原曲ヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲RV265)
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フランス風序曲 ロ短調 BWV831
イタリア協奏曲 ヘ長調 BWV971
なんとも超弩級の曲目です。フランス風のシンフォニアの典雅な歌いまわしに続いて、フランス組曲も優雅な響きです。特にサラバンドの歌い口はお見事。ゆったりした曲に命を吹き込むすべを知っている人ですねぇ。速い楽章も急ぎすぎない。速い楽章でもゆとりを持ったアゴーギクが自然な語り口になっています。トッカータの第2部も美しかったですねぇ。ヴィヴァルディの編曲モノは、ややもするとうるさいだけで終わりがちですが、落ち着いたテンポでしっかりとした強弱の付け方が聞こえてきて、なかなか楽しい演奏でした。
後半は横綱級のフランス風序曲。単発の組曲としてはバッハの作品の中でも屈指の難曲。これも緩徐楽章の装飾が美しかった。そして最後のEchoの上下鍵盤の行き来の絶妙なタイミングのとり方がうまかったですねぇ。イタリア協奏曲はこの日の演奏の中では、意外とあっさりとしたテンポ。もうちょっといろいろ何かあってもよかったんじゃないかな。
楽器はカルスベーク製作のミートケ。レジスターのコントラストがくっきりとして、相変わらずよく鳴る楽器でした。
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