12/10 N響定期@東京芸術劇場2021/12/10 23:01

今日は池袋の芸術劇場でN響の定期を聞いてきました。指揮は5日の定期と同じガエタノ・デスピノーサ。オミクロン株の影響であちこち指揮者が移動して振っているようです。まずソリストに佐藤晴真を迎えてチャイコフスキーの『ロココ風の主題による変奏曲』。佐藤晴真という人は2019年のミュンヘンコンクールで、日本人初優勝した人だそうだ。楽器は宗次コレクションから貸与された19世紀末から20世紀にかけて活躍した名工エンリコ・ロッカ。カレー屋の親父ここでも頑張ってます。佐藤のチェロはきれいな音でよく歌います。テクニックもほぼ完璧だと思いました。ただ、音楽をしようとする、あるは何かを表現しようとする意欲、意思といったものがあまり感じられなかったですねぇ。N響もなんか煮えきらないような、あるいは通り一遍の伴奏に徹していたような。まあチャイコフスキーの曲が曲ですから、なんとも言えません。別の曲だったらあるいは…

2曲目はムソルグスキー=ラヴェルの『展覧会の絵』。これは文句のつけようのない名演でした。管楽器の響きが見事でした。打楽器の多彩な音色も堪能。弦の時に軽妙、時に重々しい響きも絶妙だったと思います。デスピノーサって指揮者、今回はピンチヒッターたったようですが、まだ40ちょっとということで、これから楽しみな人じゃないでしょうか。