樫本大進リサイタル2021/01/10 20:59

今日は樫本大進を聞きに所沢のミューズまで行ってきました。緊急事態宣言が出たみたいだけど、前回とは違ってユルユルです。前回のときは音楽会なんてとんでもないって感じで、売りさばいたチケットもすぐに払い戻しになったり、オケの会員券も1年分全部払い戻したり、そもそも国立劇場は年間会員券を発売しなかったりと、かなりタイトな対策をしていましたが、今回はそこらへんはかなりルーズ。払い戻しどころか、ホール入口で当日券も売っていました。

航空公園の駅を降りて公園の中を歩いていくと、天気がよかったせいか家族連れて大いに賑わっていました。縄跳びがブームなのかな? サッカーやっている人、紙ヒコーキを飛ばしている親子、テントを張って一家団欒の人々、広い公園ですがかなりの人出でした。

ミューズは1年かけて改装したんだそうですが、どこを改装したのかよくわからない。まあ、それはともかく、前半の開始はプロコフィエフの『5つのメロディー』。歌曲をもとにして、ヴァイオリン用に編曲したものですが、本歌がヴォカリーズなんでヴァイオリンで弾いてもほとんど違和感が感じられない。プロコフィエフの叙情的な側面がよく現れた演奏でした。2曲めはフランクのヴァイオリン・ソナタ。名曲中の名曲ですが、樫本は程よい緊張感を保ちつつも、ちょっと肩の力を抜いた、極上のエンターテインメントに仕上げてきました。ピアノのキリル・ゲルシュタインという人もうまい。来週は同じ所沢でソロも弾くみたいです。

後半はまず、武満の『妖精の距離』。シュールな詩に音楽をつけたらしい。最後にベートヴェンの『クロイツェル』。樫本の音色は独特のまろやかさが持ち味ですが、このベートーヴェンはそういった持ち味をあえて抑えて、古典的な美しさを追求したように思えました。第1楽章の有名な序奏からピンと張った均整美、一点一画まで整えられた緊張感が漂います。第2楽章の優美な変奏に続く第3楽章。リズムが勝った曲調ですが、ここでも弾く崩す事なく、丹念に一音一音の意味を慈しむかのように弾き進んでいきました。

いやあ、ホントに久々の音楽会。満喫しました。夕食は所沢に来ると必ず立ち寄るイタリアンで