花見32017/04/06 16:56

日に日に気温が上がってきて、今日は21℃超えだったそうです。この陽気で東京の桜も一気に満開に近づいています。今日はちょっと趣向を変えてまず播磨坂へ。播磨坂は戦後の区画整理事業で策定された「環状三号線」の一部区間なんですが、そもそもこの環状三号線というやつ、全く出来上がる気配がありません。春日通りから(通称)千川通りまでの播磨坂区間はたったの460メートルしかない、言ってみりゃ盲腸のような区間なんですが、これが近年桜で有名になっちまって、今日も大変な人出でした。もともと松平播磨守の上屋敷があったんだそうです。安易なネーミングですねぇ。


最寄り駅は地下鉄の茗荷谷。駅前のこのビルはTRC(図書館流通センター)の本社ビルなんですが、ここにはかつて同潤会大塚女子アパートメントハウスという五階建ての建物がありました。1930年竣工。部屋数は158戸あったそうですが、かなり高額な家賃にもかかわらず、募集開始直後に予約で一杯になったんだとか。昭和5年でしたが、稼ぐ女性はいたんですね。ちなみに戸川昌子の小説『大いなる幻影』の舞台となった建物で、彼女もこのアパートに住んでいたんだそうだ。

それで播磨坂です。


桜を植えてから今年で57年。

ずいぶん大きくなりました。

400メートルほどの坂を下りきったところにあるのが、共同印刷。徳永直の『太陽のない街』の舞台となった会社。そして、この町は氷川下セツルメントでも有名。このあたりの通称千川通り沿いには、今でも印刷関連の小さな町工場がひしめきあっています。


ソメイヨシノとはちょっと違う桜が2本ばかり。



播磨坂の入り口。春日通りの手前左側に安田というスパイクの専門店があって、学生時代はよくスパイクの修理をしてもらったんですが、今はなくなっちゃったのかな。通りの向かい側にボールのモニュメントのようなものが見えます。安田の歴史。

池袋に戻って、自由学園へ。ここもちょうど見頃でした。

建物はフランク・ロイド・ライトの設計。芝生の庭では花見をやっているみたいですね。
数年前の桜ライトアップの画像。12345

目白方面にブラブラ歩いて西武線の踏切を渡ると、間もなく徳川ヴィレッジ。

尾張徳川家の大家業なんですが、そろそろ築50年になる物件ですので、かなり割安・・・でしょうか?

ここも桜が満開で、ちょっと散り始めていました。


尾張徳川家の22代目徳川義崇の家がこの角。今の職業はSEさんだったかな? 確か奥さんはベトナム人だと思う。

徳川家のお坊ちゃまも卒業したという学習院。目白側の門を入ったところ。学習院はかつては桜の名所だったんですが、寿命が来ちゃったんですかね、かなり桜は少なくなっています。


正門近くに数本立派な木がありました。

学習院を出て、千登世橋の先。通称のぞき坂という通り。

冬に東京で雪が積もると、必ずテレビ局が中継に繰り出すところです。

斜度22%ですから、100メートル行って22メートル上がる計算になります。都内でも有数の傾斜。

花見3−22017/04/07 15:38

昨日の続き。千登世橋の一本先にある「のぞき坂」という急坂を紹介しました。実は目白通りを江戸川橋方向にもう2ブロックぐらい行ったところが、その昔「目白御殿」と呼ばれた、田中角栄の家がありました。子供心に、家の前にポリボックスがあって、住みにくいだろうなと思っておりましたが、まあ、時の流れでしょうか、ロッキード資金がショートして、相続は物納になったみたいです。当時1匹100万とか言われた池の鯉はどうなったんでしょうね?

いやそんなことはどうでもいいんですが、のぞき坂を下ったちょっと行くと、面影橋に出ます。ここは太田道灌鷹狩りで有名な「山吹の里」

面影橋から上流方向。

ここはまた、四畳半フォークの嚆矢とされる『神田川』の舞台となったあたり。面影橋は高田二丁目ですが、作詞をした喜多条忠が住んでいた「三畳一間の小さな下宿」は、面影橋から数百メートル上流の高田三丁目にあったそうだ。四畳半フォークといいながら、実際は三畳一間だったという衝撃の事実。ずいぶんさば読んだなぁ。

下流方向。川沿いの桜の風景はどこも似たり寄ったり。

午後からちょっと風が出て、花吹雪が舞っていました。

水面には花筏。


下流に向かって歩いて行くと、頭上の電線に白鷺が止まっていました。

このあと飛び立って、北に向かって飛んでいきました。

白鷺の後を追っていくと、こんな門構えが。

目白台地が神田川に向かって下る斜面に作られた池泉回遊式の庭園。「夜騒ぐ男」としてお馴染みだった元総理大臣の家系、肥後の殿様、細川家の下屋敷だったところです。有名な永青文庫もここにあります。




池の畔にさっきの白鷺がいました。


これが母屋かな。桜餅がついて抹茶一杯500円だそうです。




神田川に向かって下りの斜面なので、川沿いの桜が借景のようになっています。

神田川をなおも下ると、やがて椿山荘の裏口から庭園に入ることができます。元々は山県有朋の私邸。現在では都内有数の結婚式場。箱根小涌園やワシントンホテルなんかを経営する藤田観光がやっている宴会場です。かつてはフォーシーズンズ・ホテルのグループ入っていましたが、今は離れたのかな。

阿修羅ですね。江戸初期の作とされ、古くからこの場所にあった庚申塚だそうです。




カンブルラン指揮の読響 ハイドン<大太鼓連打>、マーラー1番 @東京芸術劇場2017/04/09 13:28

昨日(4月8日)は池袋の芸術劇場で読響を聞いてきました。最初にハイドン。爽やかな中に、ハイドン特有のユーモアが感じられる演奏。冒頭のティンパニの連打に続いて第一主題が出てくるわけですが、再現部はティンパニも含めて序奏からやっちまったり、第2楽章は変奏曲のような、でもテーマが2つあったりとか、第4楽章のこけおどしのホルンだとか。様々な仕掛けのある曲をカンブルランはかなり緻密に聞かせてくれました。爽やかと言うよりは、結構まったり・ゆったりとした曲の作りだったですねぇ。かつて読響ではギュンター・ヘルビヒが振ったハイドンを聴いたことがありますが、あれはごく自然に音楽が湧き出し、流れて行く演奏だったのに対して、カンブルランはかなり細部にこだわって響きを作っていました。まあそれがハイドンの音楽に相応しいやりかたなのかというと、ちょっと疑問符も付きますが。

後半はマーラーの1番。プログラムの解説にもあるように、この曲はシンフォニーじゃなくて、交響詩ですね。マーラーの中では何らかの物語性があったんでしょうけど、現在聞く者にはよくわからない。シンフォニーの形式として聞くと、破綻ばかり目立って一向に面白くないんで、次から次へと繰り出される手練手管を楽しみながら音にどっぷり浸るという聴き方が正解なんだと思います。形式感や統一感を求めると何も見えてこない曲ですが、響きの細部へのこだわり、動機の生成の仕方、そして何よりもスキゾな粗放感、これらの相対立する要素を1時間足らずの中にぎゅっと詰め込んであるのが魅力ですねぇ。カンブルランは細部を緻密に作り上げていって、その先に何か壮大なものを描き出そうとはしない、刹那的な美しさ、瞬間への愛かな、そんな音楽の作り方だったように思います。ただ、読響がそれに応えて緻密な演奏をしていたかというと、なんかそうでもないんだなぁ。



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このところ毎日のように夜中から朝方にかけてちょこっと雨が降っています。気温も暖かくなってきたので、この雨のお陰で屋上の植物は生き生きとしています。



芝生もかなり緑になってきました。










春の花壇




後から植えたクロッカスも次々と開花しています。



ヴェロニカは満開になりました。






中央はクリムゾン・グローリーの赤い新芽。

こうやって見るとムスカリも悪くはないな。


やっと雨が上がりました2017/04/10 14:21

このところ毎晩のように雨が降っています。昼間も何となくどんより曇って、時々雨が落ちてくるような空模様だったんですが、今日は朝から比較的いい天気です。

玄関先の植え込みです、ドウダンツツジが満開です。


ユキヤナギも咲き始めました。


屋上では平戸ツツジが開き始めました。

株の下の方から咲き始めるみたいです。

全体的にはこんなところ。

アイリスの花芽が出てきました。

去年屋上で芽を出し、鉢上げしたヌルデ(あるいは、ハゼノキ)。繊細な新芽です。

原種に近いチューリップ。これは植えっぱなしでも毎年咲きます。

このところ気温がグングン上がって、雨もよく降っているせいか、芝生がどんどん緑になってきました。


10日ほど前にバリカンでエッジを刈ったんですが、またボーダーのレンガを越えそうなくらい徒長しています。






今年はなかなか暖かくならなかったせいか、芝生よりも「スズメノカタビラ」がかなりはびこっている部分ができてしまいました。もちろん芝生も一緒にボコッと掘り起こして、芝生の種を播いておきました。

上から目土をかけて作業終了。

最後にバリカンでエッジを刈り込みました。3月31日以来、11日振りです。



ちょっとさっぱりしました。




スカルラッティのスミレ。今日はピラール・ローレンガー。

今日もまた雨2017/04/11 15:57

このところ毎日数ミリずつ雨が降っていたんですが、今日は朝からずっと雨。4時頃までに30ミリ近く降っています。久々にまとまった雨量になりそう。写真は数日前に撮ったものです。


ブルー・デイジーの花がちょっと増えてきました。でもうちの庭ではせいぜいこんなもの。徒長しちゃって花が少ない。土が合わないのかな。



クロッカスの第2弾はどんどん開いて、そろそろ終わりかけています。暖かくなってから植えたんで、一気に開いちゃったみたい。




春の花壇

スミレの株がどんどん巨大化しています。




ノースポールの花が増えてきました。


ヴェロニカが数日前から満開です。




真横から見るとこのボリューム。



平戸ツツジ

後から植えたシラー・シベリカもどんどん開花しています。

スノー・フレイク

恐らくこの雨で全部倒れちゃっていると思います。




スカルラッティのスミレ。今日はビクトリア・デ・ロス・アンヘレス。