アラン・ギルバート指揮の都響 ラフマニノフのパガニーニ・ラプソディー、ベートーヴェンの3番2017/04/23 14:22

昨日(4月22日)は池袋の芸術劇場でアラン・ギルバート指揮の都響を聞いてきました。まず、エグモント序曲。端正だけど細部までよく練り上げられて、音楽のテクスチャーをはっきりと響かせる演奏。去年もこの指揮者の演奏を聞いたけど、馬力のある都響からとにかく明るいサウンドを引き出す人ですねぇ。

2曲目はラフマニノフの『パガニーニの主題による狂詩曲』。ピアノは昨年もベートーヴェンの3番コンチェルトで共演したイノン・バルナタン。その時の印象は、「バルナタンというピアニストはオーケストラと対話をするかのように、あるいは自分の右手と左手もそれぞれオケのパートであるかのように、全体の中に溶け込んでいく」と書きました。今回も全く同じ。ピアノのソロがあたかもオケの中の一つの楽器であるかのように調和した音楽を奏でます。下手じゃない、むしろかなり技巧派のピアニストだと思うんですが、これ見よがしに美音を紡ぎ出すわけじゃなくて、あくまでも音楽作品の一部としてピアノが存在しているという感じ。前日同じホールでアヴデーエワの美音を堪能したばかりなので、余計そんな感じがするのかもしれません。指揮のギルバートの影響でしょうが、都響もアッケラカンとした明るい響きを作り出していました。死の舞踏(怒りの日)のテーマですら明るく軽快に鳴っていました。アンコールのバッハも含めて、ピアノを聞こうと思って行ったら、ちょっと物足りない感じがするかもしれませんが、音楽作品としては超一流のアプローチだったと思います。この日一番楽しめました。

後半はベートーヴェンの『エロイカ』。フォルティシモ2発の後の弦の刻みが全体を決定する気がしているんですが、決して急がず、でもあくまでもクリアーな響きで聞き手の耳を満足させてくれます。葬送行進曲では低弦の3連前打音までピタッと合って、クリアーな音楽です。不気味なざわめきのように聞こえる演奏もある中、この指揮者は細部までこだわり抜いて明確な響きを作り出します。スケルツォではよく頑張っていたホルンは敢闘賞かな。フィナーレの決して速すぎない爽快感、そして雄大なスケール感はなかなか大したものでした。そう言えば去年の7番では、ティンパニーが最後の一叩きで皮が破れたってこともありましたねぇ。最近流行の古楽の影響を受けたモダンオケの演奏とはまるで異なり、正攻法のモダンオケの演奏でした。底抜けに明るい明快な響きってのも、またいいものですねぇ。

去年やったベートーヴェン7番のフィナーレの映像がありました。終わった後ティンパニー奏者がニヤニヤしていますが、「皮を破っちまったぜ」っていう顔です。

破けた瞬間の映像もありました。



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昨日の夕方から夜中にかけて、天気予報にない雨が降りました。雨量は15ミリぐらい。草花がグングン成長する今の時期に雨はありがたいですねぇ。できればちゃんと予想して欲しいもんだけど、そりゃ無理か?

昨日のどんよりとした曇り空とは一転して、今日は朝から眩しい日差しが降り注いでいます。


ドピーカン



平戸ツツジと紫のアイリスが満開をちょっと過ぎたところ。





夜来の雨で水滴がアイリスの花びらに乗っていたので、ちょっとお遊び。



ヒコーキ。ANAの北京行きらしい。


春の花壇




オダマキのつぼみ。2,3日中には咲き始めると思います。

レディ・ヒリンドンの新芽。花はベージュなんですが、新芽は真っ赤。

サルスベリの新芽。秋に枝を全部払ってしまうんで、冬の間はただの棒が立っているだけなんですが、春の新芽はきれいです。

先週補修蒔きしたケンタッキー・ブルーグラスは順調に伸びています。

スミレの類いはかなり徒長しています。なんとかバラの季節まで持ってくれるといいんですが。


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