サッシャ・ゲッツェル指揮の読響+アヴデーエワ グリーグのピアノコンチェルト、ドヴォルザークの7番2017/04/22 20:30

昨日(4月21日)は池袋の芸術劇場で読響を聞いてきました。今月は読響を3回聞いたことになります。昨日は指揮者がゲッツェルという人。初めて聞く人ですが、なかなかいい指揮者じゃないかなと思います。

最初にウェーバーの『魔弾の射手』序曲。ゲッツェルはウィーンフィルのヴァイオリン弾きだったそうで、さすがに手慣れた感じで盛り上げていました。金管がちょっと・・・ねぇ。クラリネットもちょっと色気が足りないかな・・・とか。プログラムの解説を見ていて気づいたんだけど、ウェーバーの生涯(1786-1826)って、丸々ベートーヴェンの生涯(1770-1827)の中に収まってしまうんですねぇ。ベートーヴェンは古典の美学を集大成したわけですが、ウェーバーはその中からロマンの美学を紡ぎ始めた作曲家。ドイツの深い森を連想させるこのオペラの題材からしても、新しい時代の先駆けなのかなって感じはします。

2曲目がグリーグのコンチェルト。ピアノのユリアンナ・アヴデーエワという人はまだ30ちょっとの若い演奏家。と言ってもユジャワンや紗良・オットよりは年上なのかな。見た目は華奢な体つきですが、抜群の腕力。オケの強奏の中を突き抜けてピアノの音が響いてきます。楽器のせいだけでなく、音そのものの粒立ちがよく、美音を聞かせてくれます。しかも独特なテンポの揺れ、アインザッツのちょっとしたタメなど、なかなか面白い演奏家だなと思いました。オケの音もよく聞いていて、第2楽章のチェロに寄り添うようにそっと歌い出すところなんざぁ、痺れたね。この世代の女流ってうまいし、面白い音楽をやるし、なかなか優れたソリストが揃っていますね。ゲッツェルの指揮もピアノを引き立てようなんて小賢しいことはなく、丁々発止と渡り合って、雄大なグリーグを聞かせてくれました。

後半はドヴォルザークの7番。これの作曲の頃ドヴォルザークはブラームスの3番の初演を聞いたんだそうで、確かにこの曲にはブラームスの緻密な音楽の影響が現れています。8番、9番のような民族色は抑えて、むしろドイツロマン派の王道を行くような堂々としたシンフォニーですね。リズムの扱い、ハーモニーの扱い、メロディーの歌わせ方、どれをとってもゲッツェルの演奏は非常に繊細なものを感じました。しかも読響の馬力も全開。充実した演奏会でした。



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今日はどんよりと曇って薄暗い一日でした。夜になって雨が降っています。天気の予想が当たらないねぇ。まあ、予想屋って競馬・競輪みたいな商売かな。


パーゴラのつるバラ





ツツジは満開を過ぎたところ。





西洋芝はイマイチですねぇ。





春の花壇


ブルー・デイジー


オールド・ブラッシュ

カロライナ・ジャスミン

アイリス



ヒューケラ