カンブルラン指揮読響でシューベルト8番 @東京芸術劇場 ― 2016/10/08 22:58
今日(10月8日)は池袋の芸術劇場で読響の定期演奏会を聞いてきました。メインディッシュはシューベルトの8番。ちょうど1ヵ月前に同じホールで行われた都響の定期でも同じ曲を聴いています。この時はインバルの指揮ということもあって、かなり重苦しい、重厚長大な響きが鳴っていました。やっぱり圧倒的に弦楽器に比重がかかって、管楽器、とりわけ木管の繊細な響きがまるで聞こえてこなかったのがとても残念でした。
今日はカンブルラン指揮の読響。冒頭のホルンのソロからかなり速めのテンポで入りました。でもトゥッティなると落ち着いたテンポに。この曲はめまぐるしくテンポとリズムが変化して、まるでベートーヴェンの7番の延長上にあるかのような曲ですが、カンブルランはそのあたりの音楽の機微を見事に描ききっていました。第2楽章はアンダンテなんですが、どこかあの「不滅のアレグレット」を思い起こさせるようなテンポ感。第3楽章のスケルツォもベートーヴェンによく似ていますね。ただあれほど、くどい感じはしないんですが。スケルツォはメヌエットから派生した楽章ですから、基本3拍子2小節が一組になります。つまり1小節を1拍で数えると2拍子の軽快な舞曲。そしてちょっとテンポを落としたトリオの面白さ。カンブルランはそんなところを実に楽しそうに振っていました。第4楽章は圧倒的なクライマックスを築きましたが、弦と管のバランスが崩壊せず、一体となって盛り上がっていく様子がすばらしかったですねぇ。長調と短調の間を彷徨うようなシューベルト独特の歌の世界という点では、やっぱり『未完成』が一番「完成」されたシンフォニーだと思うけど、ベートーヴェンの延長上にあって古典的な均整美を突き詰めた8番もやっぱりシューベルトなんだな。
前半はまずラモーの『カストールとポリュックス』から4曲を抜粋。今週アムステルダムバロック管弦楽団を聞いてきたばっかりなんで、読響でこれはさすがに聞くに堪えなかったですねぇ。タンブーラン(胴長太鼓)を両手にバチを持って叩いていたけど、さすがにありゃないよ。たとえばだけど、『アルルの女』のファランドールで両手で太鼓叩いたら音楽的に興ざめだ。そのあとマルティン・シュタットフェルトという人が、モーツァルトのピアノコンチェルト15番をやってました。ブラボー屋さんが何人か入っていて、かなり盛大に声がかかっていました。人気がある人みたい。ビジュアル系ってやつかな?
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今日は昼前後にちょっと雨が降って、庭が潤いました。音楽会に出かける頃にはすっかり雨は上がって傘は必要ありませんでした。最高気温は25℃ぐらい。ただし湿度がかなり高く、外を歩くと汗が滲んできます。
ダリアと白いクロチルド・スーペール(粉粧楼)
奥はストロベリー・アイス
クロチルド・スーペール(粉粧楼)
ハツユキカズラの新芽と紅葉
レディ・ヒリンドン
ザ・マッカートニー・ローズが咲きかけています。
秋の七草、ナデシコです。
オールド・ブラッシュ(夏の名残のバラ)
スペクトラ
パパメイアンも明日あたり開きそうです。
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