Kalenda Maya 5月1日2012/05/01 14:16

気温は23℃ぐらいまで上がっていますが、雨が降り出し来ました。これから先数日雨が続くんだそうです。それで一昨日撮ったシランの写真。



ありふれた花ですが、

よく見るとなかなか繊細。


白い花。名前は、え〜と、忘れた。

ちょっといたずら。


うちの屋上から見える夜景って、あんまり面白くない。
清掃工場の煙突とか、工事現場のクレーンとか。

高層マンションの先っぽのところとか。





このところずっと歌ばっかり聞いてきたんで、久しぶりに器楽曲。中世の器楽曲っていうと、やっぱりエスタンピー。軽快で楽しいダンス・ミュージックですね。今日はその中でも最も初期のものと言われる一曲。プロヴァンス語(オック語)の吟遊詩人(トルバドール)ラインバウト・デ・ヴァケイラス(1180-1207)の『Kalenda Maya(5月1日)』。


ラインバウトは個人的にも親しかったモンフェラート候ボニファチオに仕えて、第4回十字軍によるコンスタティノポリス(コンスタンティノープル)攻略の現場に立ち会い、その後テッサロニキに行き、ブルガリアとの戦闘で戦死したらしい。

器楽曲のはずじゃなかったの? そう、これは歌詞がついている唯一のエスタンピー。ちょっと変ですね。彼自身の説明によると、メロディは他の作曲家のものを拝借したんだそうです。つまり元は器楽曲だったということなんでしょう。次のはワールド・ミュージック風の演奏。

もう一つなかなか力強い歌声。

最後に器楽だけの演奏です。ゴージャスなサウンドで、ノリのいい演奏。

ジャウフレ・リュデルの『五月、日が延びて(Lanquan li jorn)』2012/05/02 17:54

今日は昼頃から雨。昨日撮ったバラの写真です。
オールド・ブラッシュのスタンダード。根元にシランが咲いています。









まだ二分咲きぐらいですが、これから咲き進んでくると花の重みで枝がたわんでしまうので、あっちこっちにシュロ縄をかけて、引っぱってあります。





さてさて、せっかくエスタンピーを聞き始めたところですが、ちょっと寄り道。トルバドールのジャウフレ・リュデル は、1147年に第2回十字軍に参加したという伝説があります。「遠くからの恋 (amor de lonh)」という概念を編み出し、まだ見ぬ理想の女性に恋い焦がれるという、ちょっと奇妙な恋の形式を歌った人。

それで思い出されるのが、ウンベルト・エーコの小説『バウドリーノ』の中で、主人公バウドリーノがパリ遊学中に友達となる、パレスチナ出身のキリスト教徒アブドゥルという人物。第2巻ではバウドリーノと共に、プレスター・ジョンの国を目指して大冒険に乗り出します。この人、何かというとハープをかき鳴らしながらまだ見ぬ姫君への愛の歌を切々と歌うんですニャー。エーコが自分で書いたかのように装っているんですが、実はこれジャウフレ・リュデルの『五月に陽の長くなる頃 (Lanqand li jorn son lonc en mai)』そのもの。エーコがオック語(プロヴァンス語)から訳したと思われる部分は、

五月、日が延びて
遠くの鳥の歌声が甘く響くのは、
この旅が始まってからいっときも、
はるかなる愛を私が忘れたことがないから。
わが苦悩ゆえ、頭を垂れて歩く私は、
もはやその歌にも癒されず、サンザシが……

原文と英語対訳はここら辺にあります。


で次のビデオをアップした人は、これがワルターの歌にそっくりであると主張しています。

以前紹介したワルターの、『パレスチナの歌』。

トリスタンの嘆き2012/05/03 14:28

今日は大雨が降っています。降り始めからの雨量は優に150mmを超えています。だもんで、今日も数日前に撮った写真です。
ツツジはほぼ満開。

シャクナゲも満開。ですが、今年はちょっと寂しい。



バラは昨日しつこいくらい見ました。















今日はちゃんとエスタンピーで、『トリスタンの嘆き』。たぶん14世紀イタリアの音楽だと思います。このページにPDFの現代譜があります。先日紹介したラインバウト・デ・ヴァケイラスのKalenda Maiaの譜面もあります。

ちょっとインチキ臭い雰囲気もありますが、まず、ベオグラードのグループの演奏。

サバールとエスペリオンの演奏。

アラ・フランチェスカの演奏。サバールのところと同様にフレームドラムのリズムが特徴的です。

演奏者不詳。ハープとハーディーガーディでしめやかにやっています。la rottaの部分から笛と打ち物が入って、急に賑やかになります。

トリスタンの嘆き II2012/05/04 15:05

2日間降り続いた雨がやっと止んだかと思ったら、またもやパラパラ降り出しました。

まだ咲き始めのオールド・ブラッシュ。雨に当たって、花びらが散っています。水を含むと花が重くなるんですよねぇ。


玄関先のスズランが咲き始めました。

アリスター・ステラ・グレイも咲き始め。

今日は天気が良くないので、先週の日曜(4月29日)に撮った写真。今の時期芝は刈ってから3日経つと、レンガが隠れるくらいまで伸びてしまいます。



そこで芝刈り。


この日は芝刈り機で刈ったあと、バリカンでエッジも刈り込みました。

芝生と花壇のボーダーがくっきりして気持ちいい (=^^=)



これは火曜日(1日)の写真かな。この後雨が続くっていう下駄屋の予報だったんで、中1日で刈り込みました。この時期中1日でもかなりの刈り取り量。

バーベナ






エスタンピー『トリスタンの嘆き』の2回目。さすがに有名曲だけあって、たくさんの映像がアップロードされています。今日はまずタブラトゥーラという日本のグループ。

次にEarly Music Circleというグループ。この笛はなかなか上手いんじゃないか。

これはEnsemble Renaissanceというグループ。ロッタをなかなかかわいらしくやっています。

Millenariumというグループの演奏。これはなかなか上手い。

エスタンピー2012/05/05 16:45

本当に久しぶりに快晴。気温も27℃を超えたみたい。屋上で百姓をやっていると汗が止めどなくあふれ出ます。そんな今日は、涼しげな写真。


屋上のシランはほぼ満開。















今日もエスタンピーを何曲か。最近よく見かけるハンガリーのArany Zoltánさんが演奏するエスタンピー。

デイヴィッド・マンロウの演奏で、

同じ曲をサバールがやると、